<2007年>

国の仕打ちは許さん怒(ど)! 

岩国・錦帯橋集会に全国から1万人 
 

  「今日が日本の自立した新しい民主主義の第一歩になるのではないかと感じた」と語る井原勝介市長。米軍艦載機移駐を容認しない岩国市への新庁舎建設補助金35億円を一方的にカットした国に抗議する「国の仕打ちに怒りの1万人集会 in 錦帯橋」が12月1日、同市内の錦帯橋そばの錦川河原で開かれ、全国から1万1000人(実行委員会発表)が集まった。 

  参加者は「あきらめてはいけない。これは岩国だけでの問題ではない。全国どこでも起きる問題であり、納得できなければ一緒に前へ進んでいこう」と訴える井原市長に共感と声援の拍手を送り、一人ひとりが「怒」と書いた紙を頭上に掲げて米軍再編に反対する決意を示した。 

  1万人集会を担った実行委の岡田久男代表が、建設中の新庁舎補助金を3年目に打ち切った国や合併特例債の代替財源案を4回も否決した市議会容認派議員の横暴さをテレビドラマの「水戸黄門」で例示しながら、「市民生活を守り、地方自治を守る集会を力にし、無理が通って道理が引っ込むような政治を改めさせよう」とあいさつ。 

  「大勢のみなさんに集まっていただき、百万人の味方を得た思いで感激している」と語る井原市長は、「民意は政治の場では本当は重いものだが、国民の負託を受けて政治を進める国は『アメとムチ』の手法で市民の意思を押さえつけようとする。こうした手法は国が行う措置ではない」と国を批判した後、「市民は豊かで、平和に暮らせる、平穏な生活を望んでいる。そのためには一人ひとりが自由に生き方を決め、町の未来を選択できる民主主義の仕組みが必要だ」と主張。「市民を絶対にあきらめさせてはいけない。市民を守るために、私はこの身を挺して頑張るつもりだ」と続け、「自らの手で新しい民主主義を勝ち取ろうではないか」と呼びかけた。 

  集会には、横路孝弘さん、喜納昌吉さん、穀田恵二さんら国会議員9人が駆け付けた。激励あいさつでは、防衛商社をめぐる汚職事件で東京地検に逮捕された前防衛次官、守屋武昌容疑者が任期中に米軍再編を関係自治体の意見も聞かないで強行するとともに、岩国市の新庁舎建設補助金を打ち切る「立役者」になっていたことを指摘する議員もいた。 

 参加者は「補助金を国に出させるまで運動を強めていく」という集会アピールを採択。「怒」と書いた紙を両手に握り締めて「国の仕打ちは許さん怒(ど)」と唱和する声を大空に響かせ、「ふるさと」を合唱して再編反対運動の発展と継続を誓い合った。 ( I )

                              ●07.12.5

 

「9条生かそう」の圧倒的世論を! 

   第2回「九条の会」全国交流集会ひらく
 

  11月24日、東京・一ツ橋・教育会館で第2回「九条の会」全国交流集会が開かれ、広島マスコミ九条の会の太田武男事務局長が出席した。集会には全国6801の「九条の会」のうち510の会から1020人が参加。全体集会のほか、12の分散会と青年分科会が開かれた。進行は小森陽一さん、高田健さん、渡辺治さんらが務め、呼びかけ人の挨拶と各地・各界5人の報告があった。 

  呼びかけ人では、大江健三郎、奥平康弘、加藤周一、澤地久枝、鶴見俊輔の5人が出席し、それぞれ最近の思いを語った。(発言要旨は別項)  

 各地・各界からの報告で、沖縄「はえばる九条の会」の金城義男さんは「『爆弾の食べ残し』と言われた沖縄爆撃の生き残りが呼びかけて、2004年に「九条の会」が発足、陸軍病院壕を整備、06年5月には『九条の碑』を建立した」ことを報告、青年九条の会東大Komabaの岩崎明日香さんは「15大学の学生と協力、『ピースナイト9』集会を企画、都内に33大学のうち21大学から1000人以上の参加があった。『憲法を守れる世代になれる』という確信を新たにした」と語った。 

 午後は分散会と青年分科会が持たれ、再開された全体会議でそれぞれ内容が報告された。 

 集会の最後に次の「九条の会からの訴え」が発表され、満場一致、拍手で確認された。 

○「九条の会」アピールへの賛同の輪を創意をこらして広げ、9条改憲反対、9条生かそうの圧倒的世論をつくろう。 

○職場・地域・学園の草の根で、日本国憲法9条のすぐれた内容と改憲案の危険な内容についての理解を深めるための大小無数の集会を開こう。 

○当面、「すべての小学校区に九条の会」を合言葉に、文字どおり思想・信条・社会的立場の 違いをこえた「会」つくろう。地域・分野の「会」のネットワークをつくり、交流・協力しあって運動を前進させよう。

                             ●07.11.30
 

来年5月5日に「9条世界会議ヒロシマ」 

   広島実行委員会結成される

 

  「世界は9条を選びはじめた」を合言葉に、来年5月4日から東京など開かれる「9条世界会議」の広島集会が、5月5日に開かれることになった。 

 11月23日、広島弁護士会館で実行委員会結成総会があり、県内の「九条の会」のほか国際交流団体、環境保護団体、労働組合の代表ら40人が出席した。 「9条世界会議」は暴力と戦争の連鎖が続くいま、憲法9条を世界の共有財産として世界の人々とともに見つめ直そうというもの。東京集会は5月4日、5日、幕張メッセ(千葉市)で開き、5日広島、6日に大阪と仙台でそれぞれ地域集会が開かれる。 

 広島では広島市のアステールプラザ大ホールをメイン集会会場として押えており、1976年ノーベル平和賞を受賞したマイレッド・マグワイアさん(アイルランド)の来広が予定されている。また、2月にはプレイベントとして、広島から東京まで70日をかけて歩く「9条ピースウォーク・いのちの行進」も計画されている。 

  結成総会では、事務局を担当する下中奈美弁護士が「世界会議」の目的と意義を述べ、準備委員会の利元克己さんが結成までの経過、集会の概要、実行委員会の構成と「申し合わせ」などを提案した。このあと、参加者による質疑があり、「申し合わせ」事項や広島集会の呼びかけ人として、広島マスコミ九条の会の平岡敬さん、広島市立大学広島平和研究所の浅井基文さんらに就任要請することを確認した。 

 実行委員会は今後、国際交流団体や平和団体への呼びかけを強め、集会成功のためのカンパ、個人一口1000円、団体一口5000円(学生は半額)を募る。
                             ●07.11.30
 

呉の4団体共同集会に410人 

 

 11月24日、呉市内にある4つの「九条の会」が共同で「音楽と講演の集い」を開いた。会場の呉市民会館には410人が詰めかけ、広島市立大学平和研究所の浅井基文所長による「戦争をする国にしないために」の講演に耳を傾けた。 

  浅井さんは与党が提出した新テロ対策特別措置法の成立を阻止する意味を話し、自衛隊や日米安保に賛成の人でも、九条改憲反対の一点で活動を、と呼びかけた。講演のほかピアノとソプラノによる演奏もあった。 

 集いを主催した「呉九条の会連絡センター」は、焼山9条の会、九条の会・呉、呉退職教職員協議会・九条の会、年金者組合呉支部・九条の会の4団体で構成されている。

                             ●07.11.30
 

県北退職教職員「九条の会」が発足 

 小・中学校教職員も合流

 

 県北退職教職員「九条の会」の発足記念の集いが11月3日、三次市の三次街づくりセンターで開かれた。前広島市長で広島マスコミ九条の会代表の平岡敬さんが記念講演、大阪府立夕陽丘高校「九条の会」の長尾ゆりさんが「いま、なぜ九条の会なのですか」と題する報告をした。 

 県北退職教職員九条の会は、これまでの県北高校退職員九条の会を発展的に解消し、小中学校を含む教職員を対象としており、今後県北のすべての退職教職員に入会を呼びかけるとともに、現職の教職員とも輪を一つにして「憲法九条擁護」のために力を尽くしたいとしている。 

 呼びかけ人には48人(小中学校22人、高校26人)の元教職員が名を連ねている。事務局は三次教育会館内(三次市粟屋町2343-1 電話0824-62-0663)に置く。

                             ●07.11.20
 

韓国でも「九条の会」発足へ
 

 各紙によれば、憲法9条の精神に賛同する韓国の市民による「韓国九条の会」が11月17日、発足した。ソウルでの結成式には、招待を受けた広島県被団協の金子一士理事長、広島県原水協の松本真事務局長らが出席した。金子理事長らが今年5月にソウル大学で開かれた国際会議に出席した際、韓国の平和統一活動家らと話題になり、韓国内での結成につながったという。 

 「韓国九条の会」は、日本の護憲運動を支援や朝鮮半島統一時に日本の憲法9条を基本とする平和憲法の制定をめざすという。

                            ●07.11.20

 
戦争でたたかうより、「9条改悪」とたたかう道を選ぶ 

 「9条ピースフェスタ in ヒロシマ2007」開く               
 

  憲法公布61周年の11月3日、広島市の国際会議場フェニックスホールで、「9条ピースフェスタ in ヒロシマ2007」が開かれ、1000人が参加した。 

 フェスタは市内の3つの保育園の園児、保護者、120人によるコーラスで開幕、主催者のひとつ、「ひろしま医療人・九条の会」の長谷憲さんが開会あいさつ。続いて映像を使って、県内54の九条の会のうち、九つの九条の会の活動が紹介された。
  講演の石坂啓さんは、漫画家らしい独特の語り口で、憲法をめぐる現在の情勢を分かりやすく話した。石坂さんは、有事関連法、国旗国歌法、住民基本台帳法、個人情報保護法、国民保護法など、この10年あまりの間に作られた法制度が、戦前の治安維持法の役割を果たし、 今、「戦争をする国」にするための道具として利用されようとしていると話し、「日の丸・君が代問題」などを理由にした思想・信条、集会・結社、言論・表現の自由に対する規制が全国で強まっていると注意を喚起した。 

 漫談家のナオユキさんは、駄洒落を交えて笑いを取りながら、戦争を仕掛ける側
のやり口を「解説」、「日本の未来を考えるなら、戦争で『敵』の兵隊とたたかうより、今、九条改悪に反対してたたかうほうが、よほど日本の未来のためになる」とし「憲法前文」を朗誦した。

                             ●07.11.7
 

朝日記者伊藤千尋さんが講演 

 「九条の会・三原」一周年記念のつどい
 

 11月3日、三原市で朝日新聞記者、伊藤千尋さんを講師に迎え、「九条の会・三原」発足1周年記念のつどいが開かれた。つどいには160人が参加。伊藤さんは海外特派員としての取材経験を踏まえ、世界各地のの民衆のそれぞれの生き様をリアルに話し、多くの参加者が「眼からウロコ」の感想を述べた。「こんないい講演、なんでこんなに小さい会場でやったの!」 という声(激励?)も聞かれた。 

 つどいには尾道、福山の各「九条の会」の方も参加、今後、連絡を取り合い、県東部での「九条の会」の連携をさらに強めていくことを確認した。        (U)

                            ●07.11.10

 

損保九条の会ヒロシマ 1周年のつどい 

 損保九条の会ヒロシマは10月20日、広島市中区のJA広島会議室で「結成1周年のつどい」を開いた。「つどい」には60人が参加。呼びかけ人を代表して国近会長が開会のあいさつをした。国近さんは「安倍首相の退陣で、憲法改正の問題点が一層明らかになった。郵政民営化後の郵便局を見ても、私たちにとってはマイナス面が多いのを実感している」など、政府の施策を批判した。 

 つづいて石口俊一弁護士が「憲法9条を守る運動の方向性と展望」と題して記念講演。「自民と民主の議席は合わせて70%。これが選挙ごとに入れ替わる状況で、護憲勢力は3割になっていないことが問題だ。安倍元首相の私的懇談会である集団的自衛権に関する懇談会が4つのケースを想定して集団的自衛権について検討している。政権崩壊でこの懇談会の役割も終わったかのように伝えられているが、イラクに派遣された自衛隊の佐藤(正久)新参議院議員の『駆けつけ警護』発言など、なし崩し的な集団的自衛権行使がもくろまれている。北朝鮮への日本の強い制裁の理由を聞かれて、外務省の役人が「武装した北朝鮮勢力が日本の海岸に上陸する。これに対して自衛隊が出動する機会を作るため」と言ったという話もあり、危機的な状況は変っていない。

  国民投票法では、18の付帯決議についてはこれから議論がされるだろうが、公務員の地位利用に関して、公共施設の使用不許可や九条の会の活動に参加する教育者への攻撃など、先取りする動きがすでにある。広報協議会や、テレビ・ラジオの有料広告規制問題など、今後も注意を払う必要がある」と話した。 

  このあと、広島在住の落語家、安産亭徳丸さんが憲法をテーマに落語を披露、「憲法命(いのち)」の参加者を沸かせた。

                             ●07.10.23

 

 「九条の会」 全国で6700を超える 

  「経営者九条の会」準備会は「大鵬」の講演会 
 

  「九条の会」は10月18日国会内で記者会見し、全国の「九条の会」が6734になったことを発表した。都道府県別では東京都が700を超え、大阪651、北海道465、京都375などが続いている。「九条の会」は11月24日に第2回の全国交流集会を開くことにしており、事務局長の小森陽一東大教授は全国交流集会で「活動の交流、国民有権者に根ざした本格的な活動への方向性を示していきたい」と話した。

 また、「経営者九条の会」準備会は10月18日、東京・文京区民センターで講演会を開き、250人が参加した。相撲博物館館長の納谷幸喜(元横綱大鵬)さんが「勝てればそれでいいのか~戦争、平和、そしてこれから」と題して講演した。 

 全国交流集会への参加申し込みはこちらから

                             ●07.10.23
 

呉で500人規模の大集会を 

合同で 「守ろう9条 音楽と講演の集い」
 

 呉市の「九条の会」が11月24日、合同で「守ろう9条 音楽と講演のつどい」を開く。呉市内には現在、「九条の会・呉」「焼山9条の会」「呉年金者組合呉支部・九条の会」「呉退職教職員協議会・九条の会」の4つの「会」がある。このほど「呉九条の会」の連絡センターをつくり、実行委員会を立ち上げている。 

 「集い」では県内で活躍するソプラノ歌手下松由夏さんとピアニスト柳田信策さんの2人が演奏。広島市立大広島平和研究所の浅井基文所長が「戦争をする国にしないために」と題して講演する。 

 次の10人の方々が、「集い」の賛同者として、市民に参加を呼びかけている。 

 荒本昱夫(日本マス・コミュニケーション学会員)、岩崎正衛(西教寺住職・真宗学寮教授)、宇根内良子(広島県母親連絡会役員)、木田重雄(修道大学名誉教授)、久保美津子(被爆者)、熊佐明俊(元小学校長)、五藤俊弘(詩人)、信楽峻麿(元龍谷大学学長・安楽寺前住職)、星加哲男(画家)、藤沢美智子(婦人之友 呉友之会総リーダー)。 

 ■日 時 : 11月24日(土) 14:00~ 

 ■場 所 : 呉市民会館 (500席) 

 ■内 容 : うたと演奏 ・ ソプラノ歌手 下松由夏さん 

                 ピアニスト 柳田信策さん 

  講演 ・ 広島市立大広島平和研究所  浅井基文さん 

                「戦争をする国にしないために」 

 ■参加費 : 500円 

 ■主 催 : 呉九条の会連絡センター 

 ●事務局 : 0823-71-8247 (川上)

                            ●07.10.11
  

「九条の会・くまの」誕生 

  安芸郡では府中、海田につぎ3番目
 

 安芸郡熊野町で10月6日、「九条の会・くまの」が結成された。 結成会議は6日熊野町民会館に40人が集まり、会則や今後の活動内容を確認、安芸郡では海田町、府中町に次いで3番目、県内では54番目の「九条の会」として活動を開始した。 

 「九条の会・くまの」は今年の春から準備を進め、町民に結成を呼びかけた。72人が「呼びかけ人」になることに同意、結成の運びとなった。 

 発起人の磯部謙一さんは「会員には県外の熊野町出身者にも呼びかけ、入ってもらっている。結成会議では会員から『開店休業にならないように』という激励を頂いた。九条の会の一員としてがんばって生きたい」と話している。

                              ●07.10.9                                                


9条ピースフェスタ in ヒロシマ 2007

 

 広島県9条の会ネットワークに集う県内の九条の会が、11月3日の憲法公布61周年を中心に各地の九条の会と連携して、「9条ピースフェスタ in ヒロシマ2007」を開く。ゲストは漫画家の石坂啓さんと関西で活躍中の漫談家ナオユキ(木藤なおゆき改め)さんで、実行委員会はまもなく、チケットやチラシの配布を始める。 

 この催しは「ひろしま医療人・九条の会」の結成1周年記念を兼ねる。 

■日 時 : 11月3日(土) 13:30~ 

■場 所 : 広島国際会議場(平和記念公園内) フェニックスホール 

■内 容 : ゲスト ・ 漫画家 石坂啓さん  漫談家 ナオユキさん

         広島県内九条の会からのメッセージ、パフォーマンスなど

■主 催 : 11・3憲法集会実行委員会 ひろしま医療人・九条の会 

■協 力 : 広島県九条の会ネットワーク 

■入場料 : 999円
 

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●石坂 啓さん プロフィール 

  漫画家:手塚治虫氏に師事。「キスより簡単」「正しい戦争」「安穏族」「セカンドベスト」「おれになりたい男」などを、ビックコミック・オリジナルなど青年誌に発表。99年「アイ’ムホーム」で文化庁漫画部門で大賞。エッセイ集「赤ちゃんが来た(朝日新聞社)」は、大ベストセラーに。その他に「学校に行かなければ死なずにすんだ子ども(幻冬舎)」などがある。テレビコメンテーターや週刊金曜日の編集委員としても活躍中。 

●ナオユキさん(木藤なおゆき・改名) プロフィール 

 90年漫才コンビダックスープ結成。92年第22回NHK上方漫才コンテスト優秀賞。94年第15回ABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞等、上方漫才界ではその力を知られた実力者。99年より漫談家として活動を開始。03年、「笑工房」の社会派の笑いに共鳴してその一員に参加。労働漫談「あこがれの労働三権」や「地球のすみずみに憲法の花を」を大ヒットさせている本格的な社会福祉漫談家。

                            ●07.10.2 
  

 沖縄戦の実相と憲法九条  

九条の会・福山「1周年のつどい」に大田元県知事
  

 九条の会・福山は11月16日、「九条の会・福山結成1周年のつどい」を県民文化センターふくやまで開催する。これに先立ち10月14日には映画『日本の青空』の上映会を中央公民館で開く。  

 「1周年のつどい」には、元沖縄県知事の大田昌秀さんが「沖縄戦の実相と憲法九条」と題して講演する。  

 ◆ 『日本の青空』上映会  10月14日(日) 14:00~  

               福山市中央公民館  

      ◇参加費  前売り 大人1000円、高校生以下700円 

            当日  大人1300円、高校生以下1000円
 

 ◆ 結成1周年のつどい    11月16日(金) 19:00~  

               県民センターふくやま                         

      ◇参加費 999円 

                             ●07.10.2 

 
 県北退職教職員九条の会 結成へ  

小・中の退職教職員も参加
  

  県北に新しい「九条の会」が結成される。誕生するのは「県北退職教職員九条の会」。去年5月結成された「県北高校退職教職員九条の会」が、高校だけでなく、小・中学校の退職者にも呼びかけ、組織を広げようと準備を進めていた。  

 「教え子を再び戦場に送るな」という、教育者としての志を幅広く訴えていく方針で、25人が呼びかけ人に名を連ねた。事務局は、三次教育会館内(0824-62-0663)  

 発足記念の集いは、次の予定。  

 日 時 : 11月3日(土) 13:30  

 会 場 : 三次まちづくりセンター  

   第一部 講演 平岡 敬さん(広島マスコミ九条の会代表・前広島市長)  

   第二部 意見発表 5人程度を予定  

                             ●07.9.18
  

基幹労連が改憲論議

  

 しんぶん赤旗(9月7日付)によれば、鉄鋼や造船重機、非鉄金属関係の労働者がつくる基幹労連(2003年9月結成、25万人、連合加盟)は9月6日、札幌で定期中間大会を開いた。  

 大会に示された国の基本政策に関する検討の中間報告では「『戦争放棄』の精神は国内外に誇るべきものであり、わが国の基本理念として将来にわたって堅持していくべき」とする一方、求められている国際貢献と憲法の規定とが乖離しているとして、「憲法の恣意的解釈を排し、最高法として機能していくために憲法を改正する」と指摘。08年9月の最終報告に向けた討議を呼びかけた。 

                             ●07.9.18
  

法学館憲法研究所が動画メッセージ  

水島教授ら憲法を語る

  

 憲法研究者の伊藤真さんが主宰する「法学館憲法研究所」が動画メッセージの発信を始めた。早稲田大学の水島朝穂教授のほか、山内敏弘龍谷大学教授、浦部法穂名古屋大学教授のお話が聞ける。  

 憲法研究所の動画のページはこちら 

                             ●07.9.15  
  
11月3日 「ピースフェスタ 2007」開催  

同時多発的、波状的に県内各地で「つどい」
  

 憲法公布61周年となる11月3日を中心に、広島県内の九条の会などが講演会や映画上映会を予定している。広島市に7000人が集まった昨年の「ピースフェスタ」のような形式ではなく、今年は県内各地で同時多発的、波状的に憲法を守るつどいを開催することになった。広島市を中心にした「9条ピースフェスタ in  ヒロシマ 2007」では石坂啓さんの講演、木藤なおゆきさんの憲法漫談が予定されている。

 広島県9条の会ネットワークが集約している「つどい」は次の通り。  

 10月 8日  九条の会・はつかいち 総会と講演  

             講演 石口俊一弁護士 「憲法九条のチカラ」(予定)  

 10月20日  損保九条の会ヒロシマ1周年記念集会   

            講演 石口俊一弁護士 「国民投票法をどう変えるか」

              (予定)  

            落語 安産亭徳丸さん  

 10月21日  2007広島うたごえ祭典(南区文化センター)  

            14:30~ 参加費 999円  

          歌 「希望の第9条」(ベートーベンの第九の曲です)など

11月 3日    9条ピースフェスタ in  ヒロシマ 2007  

            13:30~ 広島市・国際会議場  参加費999円  

             講 演  石坂啓さん  

             漫談家  木藤なおゆきさん  

 11月 3日  九条の会・三原  

             講演 伊藤千尋さん(朝日新聞記者)  

 11月 3日  福山南「九条の会」   

             映画「日本の青空」の上映(予定)  

 11月10日  広島弁護士会 平和シンポ (岩国基地問題と平和的生存権)  

             大竹市 無料  

 11月11日  東広島九条の会  

             映画「日本の青空」の上映 東広島市・サンスクエア  

 11月18日  広島市保育合同研究会   

             講演 若尾典子さん(県立大学)  

 11月24日  呉市の九条の会合同集会  

             講演 浅井基文さん(市民会館) 

                             ●07.9.16
  

JCJ広島支部が「不戦のつどい」  

 「九条の会」運動が自公敗退を加速
  

 日本ジャーナリスト会議(JCJ)広島支部は9月2日、広島市で「不戦のつどい」を開き、市民ら80人が参加した。支部結成40周年を記念する31回目のつどいで「『転換の時代』をどう診るか―メディアの足元からの総点検」と題したシンポジウムを企画。参院選を検証し、確かな民意を世論化していくメディアの課題などを論議した。  

 パネリストは柴田鉄治・JCJ代表委員、岩崎貞明・メディア総研事務局長、守屋龍一・JCJ事務局長、田城明・中国新聞特別編集委員の四氏、司会は太田武男・JCJ広島支部代表が務めた。  

 柴田さんは参院選について、「メディアより先に血なまぐさい時代の空気を知った国民が、安倍政権の『戦後レジームからの脱却』や『改憲』に待ったをかけ、『ねじれ国会』につながった」と分析した。守屋さんは「利益優先で経済格差を広げる新自由主義の被害者は、未来を担う若者。今回の参院選では、『人間性を取り戻したいと』いう若者の思いが選挙結果に読み取れる」と指摘した。  

 メディアの課題では、岩崎さんが「放送法改正案」について解説。「事実と誤解される放送をしたテレビ局などに総務大臣が再発防止案の提出を求め、さらに意見をつけたり、公表できるようになる」と問題点を浮き上がらせ、「事前検閲法になる恐れがある」と指摘した。米国を取材した田城さんは、「国家権力への調査報道で力を発揮した米国の新聞やテレビが今、大手産業資本の傘下に入り、情報の中身より利益を優先する傾向が強まった。日本のメディアは反面教師にしたい」と報告した。  

 太田さんは、マスコミの分野にも「九条の会」が誕生していることを紹介し、「全国各地で生まれた『九条の会』の3年間にわたる地道な活動が、参院選の自公敗退を加速させる力になった。みなさんと一緒に『九条の会』の輪をさらに広げたい」と訴えた。 

                             ●07.9.11
  

参院議員の半数が「九条改正」に反対  

改正発議は困難? (朝日・東大共同調査)  

 

 8月7日の朝日新聞は、参院選で当選した議員のうち、48%の議員が憲法改正に賛成を表明していると報じた。朝日新聞と東京大学の共同調査によるもので、非改選議員を合わせると賛成は53%で、改正発議に必要な3分の2に達していない。  

 九条改正については、今回の当選者の54%が反対、賛成は26%。非改選を合わせても反対50%、賛成31%となっている。民主党議員に限ってみると、これまで衆参を問わず6~7割の議員が改正賛成派だったが、今回、改憲賛成派は4割だった。  

 朝日は「新議員の政治意識をみる限り、首相が目指す2010年の憲法改正発議への道のりは険しそうだ」としている。 

                             ●07.8.10 

 

安佐地区九条の会、ポスター作成
  

  安佐地区九条の会は7月28日、第2回世話人会議を開き、 「憲法九条を守ろう」の賛同者を広げるとともに、「会」の財政の強化を図るため「憲法九条を守ろう」賛同ポスター運動を行うことを決めた。ポスターはB3版で、賛同者数の目標は1000人。個人は一口500円、団体は一口2000円とし、郵便振込み口座を開設し、振込用紙つきの申込用紙を印刷して配布する。申し込みの締め切りは、10月20日。11月3日 の完成を目指している。  

 このほか、A4版で三つ折で「会」のリーフレット1万枚を発行。九条の会の九氏のアピール全文、安佐地区九条の会の呼びかけにある3つの呼びかけ、「申し合わせ」などを掲載、表紙には憲法九条全文と「会」の呼びかけ人の一覧を掲載することになった。 

                              ●07.8.7 

 

「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」が「たより」を発行
  

 今年4月に発足した「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」が8月6日、会報「ノーモア・ヒバクシャ9条の会だより」第1号を発行した。会はすでにホームページを公開しているが「インターネットを利用できない会員が多い」ことから、会報を発行することになった。  

 第1号によれば、発足から予想を上回る賛同のメッセージが寄せられ、賛同者は300人を超え、寄付は100万円を超えた。これまでに4万部のリーフレットを印刷・配布した、という。また、会の事務局は原水協や原水禁、日本青年団協議会など6団体を訪問し、協力要請をした。  

 会報には、発足のつどいや、6月6日の交流のつどいで発言した呼びかけ人や賛同者の声を掲載。そのうちの一人、弁護士の池田眞規さんは「この会には代表者も役員もいない。会員になることを求めてもいない。組織に関係なく、個人でもできる運動だ。このリーフをどう撒くかは一人ひとりが自分の頭で考えて、有権者の半分以上に撒きったら勝てる」と呼びかけている。 

                             ●07.8.7  

 

「ピースフェスタ」で講演 小田実さん逝く  

「九条の会」運動の先頭に立つ
  

  作家の小田実さんが7月30日午前2時5分、胃がんのため東京都内の病院で亡くなった。75歳。小田さんは1961年『何で見てやろう』で文壇デビュー、65年には「ベトナムに平和を!市民連合」(べ平連)を結成してベトナム戦争に反対する運動を組織した。また2004年、大江健三郎さんや鶴見俊輔さんらとともに「九条の会」結成を呼びかけ、全国を駆け巡った。昨年11月3日には広島で開かれた「ピースフェスタ in ヒロシマ」で池田香代子さんとともに講演し、参加者に深い感銘を与えた。  

 この講演を、小田さんは次のように締めくくった。  

 「虫は空を見ます。空は自由です。安倍(首相)さんなど鳥瞰図の人は上から見ている。鳥は永遠には飛べない。だから、地上を見ないといけない。どこに下りるかをいつも探し回っているのです。虫のほうが自由な発想ができる。虫に徹していくこと、そういう発想の転換が今、必要になっています。われわれに必要なのは認識と思考です。認識は『虫瞰』に徹し、思考は自由にする。虫の発想で大きく見る。世界の変革まで考えることです。もう、そこまできていると思う」。 

 謹んでご冥福をお祈りします。 

                              ●07.8.3
  

緊急座談会 参院選・マスコミ報道は?
  

 安倍首相は、参院選の開票中(7月29日、午後9時20分)に早々と「続投」を表明した。 

 31日には自民党総務会でも「続投」に批判が出たという。自公政権は大きく揺らぎ始めている。選挙終了から2日目の7月31日午後、選挙をめぐるマスコミ報道はどうだったのか、今後の問題を含めて日本ジャーナリスト会議の会員が話した。(文中敬称略)  

A) 選挙当日から安倍首相は「続投」を表明し、自民党内からも批判が出ているようだが。  

B)「人心一新」といいながら自分だけはやめないつもりのようだ。選挙中に「安倍をとるか、小沢をとるか」と政権選択を迫っていた本人が、負けたのに辞めないのはいかにもおかしい。いまだにそのことについての説明はしていない。  

C) 30日の夜、安倍がマスコミ関係者(報道7社会)と会食していたことが新聞の「首相動向」欄に出ていた。東京・大手町のレストラン「トップオブ・ザ・スクエア宴」というところ。出席者には読売新聞の渡辺恒雄会長の名前しか出ていないが、この重要な時期なのだから、誰が出席したのか、また、その内容は何だったのかをマスコミは明らかにすべきではないか。「自民敗北」が早くから予想され、投票日まで続いたわけだから、安倍や自民党幹部は、その間にマスコミ対策を考えたのではないか。  

A) 全体としては、自民党、民主党の争いで、他の野党はあおりを受けた形となった。広島では河野美代子候補も20万票近く行ったが、及ばなかった。  

D) 公明党も議席を大きく減らした。出口調査の結果では、広島では創価学会や公明党に反旗を翻した福本潤一候補に公明党支持者からもかなりの支持があったことを見ても、自公政治の矛盾が表れていると思う。  

B) 創価学会員といわれるタレントの久本雅美や山本リンダなどが公明党の応援をしているのをテレビで見た。そこまでやらなければならなかったのは公明党に相当の危機感があったのではないか。  

A) 今回、年金問題や閣僚の不祥事がポイントとなったが、選挙直前に住民税の大幅な引き上げがあったことも影響が大きかったのではないか。安倍首相は「改革、改革」と絶叫するが、結局その中身は庶民の暮らしを破壊していく方向だということが分かったんだと思う。  

C) 国民の目線をはずしてはダメだ。お坊ちゃん育ちの安倍には分かるはずもないが・・・。  

A) 安倍が言い、自民党の広告にもあった「成長を実感に」のスローガンもよく分からなかった。広島市長選挙の時、柏村武昭候補がキーワードとして「実感」ということを盛んに言って いたが、この人も庶民の「実感」は分かっていなかった。安倍も同じだ。  

B) その意味では、民主党の「生活第一」は有権者の気持ちに合っていたのかも知れない。  

A) 憲法問題はどうか。  

D) 安倍は「改憲を問う」と言っていたが、選挙が近づくとトーンダウンしてしまった。しかし、一つの争点にしたのは確かで、それで負けたのだから、「改憲」はやめるというのが筋だろう。安倍がやっていることは支離滅裂だ。  

C) 選挙が近づくにつれ、「憲法問題を言わなくなった」ということも無責任首相の一つの例だ。「黙っている」こともニュースにしないと。  

D) 安倍が今の言動を繰り返せば、支持率は益々落ちていくだろう。1年後に年金問題の決着を付けるというのも、とても信用できない。問題はマスコミがいまのスタンスを持続できるかどうかだ。  

A) 小泉以来批判が多い「テレビ選挙」についてはどうか。  

D) 選挙当日の開票特番もそうだが、見世物報道になってしまっている。「丸川、丸山、さくらパパ・・」だ。タレント候補がこれまで、当選後何をやったのか、どういう仕事をしているのかなどの検証もしてほしいし、得票稼ぎの道具になっていることの問題をもっとやってほしい。  

B) 丸川がこれまでの数回の選挙に行っていなかったことなど、もってのほかで、「政治家としての資格」を問う記事や番組がもっとあってもいい。「マスコミ人」としても失格だ。恥ずかしい限りだ。  

D) 「視聴率がすべて」の報道はもういい加減にしてほしいという気持ちが視聴者の中にも芽生え始めていると思う。ネット時代を迎え、このままだとテレビも「王者」の座を滑り落ちる可能性だってあるのではないか。  

B) テレビに何回、顔を出すかが政治のポイントになるようでは、政治は健全に育たないのではないか。マスコミ関係者にとっては重要な課題だ。 

C) 公示直前、自民党は安倍を「単独で」テレビに生出演させようと局に工作をしたようだ。 「マスコミ九条の会」(全国)のホームページに元日本テレビの河野慎二が書いているように、日本テレビ、テレビ朝日、テレビ東京はこれにこたえ、TBS、フジテレビ、NHKは応じなかったようだ。もっともNHKは民間団体主催の安倍と小沢の党首討論を長々と放送して批判を浴びていた。放送法には「政治的公平」もある。政治家に対して毅然とした態度を見せてほしい。  

B) 田原総一朗は番組で「二大政党論支持」を平然と言っていた。今後は、議席を減らした共産党や社民党を番組に出演させない、あるいは減らす場面も起きてくる可能性がある。  

A) 焦点となった島根、岡山についてはどうか。  

C) 地元の新聞報道などについては分からない。島根は竹下首相以来の、建設業をはじめとする利益誘導政治が崩れてきたということで、有権者には自民党政治の仕組みも分かってきたのではないか。  

B) 国民新党の勝利は、小泉郵政選挙後のねじれが招いた結果と思うが、地方無視、軽視の政治への批判票だ。  

A) テレビの話が多くなってしまったが、新聞はどうか。  

C) 中国新聞が数回にわたり候補者へのアンケート結果を出した。有権者の判断材料としては、新聞ならではのことではなかったか。分析にはもう少し時間がかかる。 

                             ●07.7.31
  

プロセス無視の「二分割思考」を批判  

 香山リカさん 市民講演会で講演
  

  7月14日、広島市の平和記念資料館メモリアルホールで広島県保険医協会とひろしま医療人・九条の会共催による市民公開講演会が開かれた。講師は「九条の会・医療者の会」の呼びかけ人で、精神科医の香山リカさん。  

  香山さんは「精神科医は総じて自分の思想や思いを明らかにしないのだが、改憲の問題については、自分の考えを言わざるを得ない。極めて例外的なことだ」と、九条の会に加わって いる心境を語った。  

  そして、同じ精神科医の北山修さん(歌手、元フォーククルセダーズ)が「報道ステーション」(テレビ朝日系)に寄せたメッセージの中で「自衛隊がイラクの地を踏んでから私たちは『戦争を知らない子どもたち』ではなくなった」と言っていたことを披露した。  

  さらに、「いまの日本は病んでいる。うつ病などの患者から相談を受けるときもそうだが、重要な判断をするときには、健全な意識が必要だ。いまは『改憲』という重要な判断する時期ではない」とのべ、「改憲」の動きに危機感を表明した。  

  また、憲法に関する世論調査について、「改定に賛成する人たちが理由としてあげているのは『時代に合わないから』とか『60年たったから』などで、きわめて感覚的だ。人びとはいま、『イエスかノーか』、『白か黒か』の二分割思考になりすぎている。憲法のどこが時代に合わないのか、なぜ白なのか、なぜ黒なのかなど、プロセスを問わない思考形態になっている。そのうえ『損か得か』が基準となる社会になった」と述べた。さらに、テレビで占いやスピリチュアル 系番組が高い視聴率をとっていることに触れ、プロセス無視の、根拠のない非科学的な放送を流していることを批判した。  

 最後に香山さんは、日本の社会が現在の状態を招いた原因として「90年代のバブル崩壊、大震災、オウム事件などによってもたらされた国民の不安や市場原理万能主義」をあげ、現在の日本は健全ではないことを市民が自覚し、政治家にもアピールすることを呼びかけた。                                                          

                            ●07.7.24 
  
「九条改憲」、溝手氏だけ積極的主張  

広島選挙区候補に各紙がアンケート
  

 参院選たけなわである。気になる憲法論議だが、関連する項目について新聞各紙が伝える広島選挙区候補の主張を拾った。(敬称略)  

■7月19日、中国新聞 候補者アンケート  

   憲法九条の改正は必要と思いますか  

        〇:思う  ×:思わない  △:どちらとも言えない  

   河野美代子(×)戦争放棄、戦力不保持をうたい、交戦権を否認した九条は、  

      世界に誇れるものです。その完全平和主義は恒久平和を願う人類の目標    

      です。この地上から戦争をなくすため、その精神を広めることが日本の  

      役目です。  

   福本 潤一(△)唯一の被爆国日本として今の九条を守る姿勢を貫くことを考  

      えたい。特に、集団的自衛権は絶対的に認めない。  

    吉長 ゆい(△)未来を見据えて、国際社会、地球に存在する国として、日本と  

      して、どうあるべきかを、国民とともに大いに議論をしていくべきだと

      思います。現状の一項の趣旨については変えなくても良いと思います。

   溝手 顕正(〇) いつまでもあいまいな解釈により実態をかえていくのはもう

      限界だと思う。日本の世界に対する貢献はいかにあるべきか国民的議論  

      により九条の改正問題を解決すべきである。正々堂々と日本が行動でき   

      ることを期待する。  

   佐藤 公治(△)憲法九条は、今日の平和と安全、繁栄と民主主義の土台とし  

      て定着し、国民に支持されている。しかし国際情勢は大きく変化してお

      り、国民主権の立場で、平和主義を貫くために必要であればその論議を    

      否定しない。  

   藤本聡志 (×)九条改憲の目的は「海外で戦争する国」づくりにあり、改憲 

      派の中心は「過去の戦争は正しかった」という「靖国」派の人たち。す

      でに自衛隊による「国民監視」が始まっており、絶対許せません。  

■7月18日 毎日新聞 候補者アンケート「9条は改正すべきですか、改正不要で

   しょうか」  

 河野美代子 9条の改正には大反対です。9条の完全平和主義は、崇高で世界に 

       誇れるものです。改憲派が意図するように、集団的自衛権の行使と自 

       衛隊の海外派遣を容認することになれば、日本は戦争を「しない国」

       から「出来る国」になります。そうなれば、戦争に巻き込まれる危険

       性が高まると共に、アジア諸国にとって脅威と映り、緊張感を高めま

       す。9条の精神を広めていくことこそ私たちの責務です。  

 福本 潤一 現時点で憲法9条の改正の必要はあまりないと思われる。あまりにも

       早急に改正を急ぐことは国民の理解に足るものではない。  

 吉長 ゆい 現憲法が発布されて60年が過ぎました。社会情勢も国際情勢も大き

       く変化しています。私たちの生活の基盤となる憲法です。国民も真摯

       に取り組まなければなりません。国民と共に、見直す時期は来ている

       と思います。特に9条のことのみについていえば、1項の武力の永久

       の放棄は堅持すべきと考えますが、2項については、国民的議論をし  

       て改正すべきか、あるいはもう1項加えるべきかなど、検討していく

       べきだと思います。  

 溝手 顕正 憲法改正に現時点で積極的に対応する情勢にはない。しかし、戦後

       62年経過して現行憲法に問題点が散見されるのは事実であり、討論  

       を開始すべき時期に来たと思う。真剣に議論をした結果を尊重すべ

       き。特に9条については解釈により維持するのは限界で、国民のコン

       センサスに基づく改正を考える時に来ている。新しい社会情勢をふま  

       え、世界で日本が新たにとるべき進路をしっかりと議論し、実現をは

       かっていくことが必要。  

 佐藤 公冶 憲法については、一時の内閣の思い付きで議論すべきことではありま 

                    せん。現時点で憲法改正が、国民的な議論になっているとは思いませ

                    ん。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の理念に基づき、現行憲  

                    法に不足があれば補うなど、広範かつ円満な合意形成を基本に、慎重

                    に積極的に検討します。特に9条の問題は、国民主権の立場で、平和

                    主義を貫くために必要であればその論議を否定しません。  

 藤本 聡志 改定不要。9条改憲の目的は、アメリカの要求によって日本を「海外

                   で戦争する国」にすることです。「集団的自衛権」についての憲法解釈

                   を変え、日本の防衛と関係なく武力行使を出来るようにする動きにも反

                   対です。改憲派の中心は「過去の戦争は正しかった」という「靖国」派  

       の人たちであり、すでに自衛隊による「国民監視」が始まっています。

                 「戦争はしない」と決めた憲法九条は世界の宝、広島の心であり、守り

                  抜きます。  

■7月17日 朝日新聞 候補者アンケート  

        (朝日・東大共同調査、と広島総局調査、関連項目の抜粋)  

      憲法9条 

                         変えるほうがいい  溝手  

         変えないほうがいい 河野・福本・吉長・藤本(佐藤は無回答)  

      憲法改正 

                        どちらかと言えばすべきだ  吉長・溝手  

        どちらかと言えばすべきでない  福本  

        すべきでない  河野・藤本 (佐藤は無回答)  

      集団的自衛権の行使 

                       どちらかと言えば賛成  吉長・溝手  

        反対    河野・福本・藤本 (佐藤は無回答)  

      非核三原則の堅持 

                       賛成  河野・福本・吉長・佐藤・藤本

         どちらかと言えば賛成  溝手  

      日米安保体制の強化 

                      どちらかと言えば賛成  福本  

        中立  吉長・溝手  

        反対  河野・藤本 (佐藤は無回答)  

      北朝鮮には対話より圧力を優先 

                     賛成  溝手                                                どちらかと言えば賛成 福本                                                 反対  河野・吉長・藤本 (佐藤は無回答)  

      自衛隊の海外活動 

                     一切認めない 河野・藤本                                        武力行使しない現状の下での活動を認める 福本・吉長・溝手                                                                                                                          (佐藤は無回答)  

       参院任期中の改憲 

                     機運高まれば同意  吉長・溝手                                        急いでする必要ない  福本                                        すべきでない  河野・藤本 (佐藤は無回答)  

      首相の靖国神社参拝 

                     中立  吉長・溝手
        反対  河野・福本・佐藤・藤本  

      在日米軍再編に伴う岩国基地への空母艦載機移転はやむを得ない  

        中立  福本・吉長・溝手                                          反対  河野・佐藤・藤本 
                                                                                   ●07.7.19 
  
9月9日9時9分に全国一斉行動をよびかけ  

北海道 「九条を考える道南の会」
  

 函館市の「戦争をしないための選択・9条を考える道南の会」が今年9月9日、9時9分に全国いっせいに改憲の動きに反対する行動を起こすことを呼びかけている。

 すでに全国の400余の九条の会に呼びかけており、「波のように全国に『9条を守る』動きが作り出されることを願っている」としている。  

 呼びかけ文によれば、全国一斉行動は「面白いことで、誰でもさまざまな工夫と興味で簡単に参加できるもの、目立つもので分かりやすいもの、だからマスコミや共感する市民が無視できない動きなど」とし、例として、思い思いのデコレーションをしてメインストリートを歩く、メッセージアドバルーンを揚げる、「平和の鐘」を寺院や教会でいっせいに鳴らしてもらう、インターネットによる全国へのメッセージ発信、9条改悪反対の署名を集めて首相官邸に送るなど・・・。  

 また、準備段階で「素敵な行動内容」を情報交換していくことを提案している。  

 「道南の会」の事務局は、函館市の森越法律事務所 0138-56-0042 

                                                                                    ●07.7.15

  

江島弁護士が憲法を詠む
  

 広島弁護士九条の会共同代表の江島晴夫さんが「広島弁護士会報」に、憲法九条や昨年11月3日の「ピースフェスタ」を詠んだ短歌を披露されていますので、紹介させていただきます。  

<憲法九条>  

 九条を 護る心は たたかいに 果てたる友に 捧げんがため  

 ヒロシマの 惨禍を知らず 核保有の 論議を唱うる 若き政治家  

 核保有の 論議は自由と 主張する 戦争ごっこの 好きな人達  

<11.3集会にて>  

 憲法を 護ると誓う 集会に 七千五百の人 あつまれり  

 九条を 護ると歌う 若人の 声たからかに ひびくうれしさ  

 憲法を 護ると誓う 宣言を よみあげたるは 若人ふたり  

 若人の 護憲の誓い 凛々しくて 老いたるわれの 涙を誘いぬ 

                                                                                 ●07.7.15
  

九条の会・府中 「はじまりの会」  

「命を守るもの」 石口弁護士が講演
  

 (いささか旧聞に属しますが・・・) 6月23日、府中市文化センターで「九条の会・府中」の「はじまりの会」が開かれた。「場開き」は真谷幸子さんの「南京玉すだれ」の芸、次いでコールフリージアの歌「千の風になって」が披露された。「はじまりの言葉」のあと、石口俊一弁護士が「いのちを守るもの~憲法九条の歴史と真価」と題して記念講演を行った。さらに、写真と言葉でつづる「わたしの9条」の発表が続き、「九条の会・府中」のメッセージが読み上げられた。  

  メッセージは「戦争は世界のどこかで絶え間なく続いていますが、日本に住む私たちをずっと守ってくれたのが憲法九条だったと、あらためて思いを強くしています。九条を守る一点で、思想や信条、立場を越えて共に考えて行動していきましょう」と呼びかけている。 

                                                                                   ●07.7.15
  

憲法は国民のもの  歪む「報道の視点」に注文  

広島マスコミ九条の会 2周年の集い  

マスコミ以外の「九条の会」会員も参加した2周年の集い
  

 「広島マスコミ九条の会」は7月1日、結成2周年の集いを広島市中区の地域福祉センターで開き、30人が参加した。太田武男事務局長が「全国で6000、県内で50を超える九条の会の運動が前進している。私たちの運動も地域で一定の役割を果たすことができた」とふり返り、「余りにひどい国会状況だが、メディアは安倍内閣の問題点を指摘し始めた。主権者が無謀な内閣への反撃に転じるとき」と運動への積極的な参加を呼びかけた。  

 この後、元共同通信記者で関東学院大教授の丸山重威さんが「改憲を巡る全国マスコミ状況」についてミニ講演をした。  

 丸山さんは「社会の憲法観欠如」を幾つかの事例をあげて指摘した。「年金問題で社保庁職員にボーナスを返納させるという。諾否によって民営化移行時の再雇用評価に適用しようとするなど、国鉄民営化の際の国鉄労働者への攻撃に似ている。政府責任を回避し、労働者に矛先を向ける動きに、組合やマスコミがもっと批判の声を」と話した。 

 もう一つ。映画『日本の青空』の上映会。川崎市がこれまでの後援を拒否した。「チラシに『改憲反対の世論を高める』とあることを理由にしている」。公務員が憲法を遵守することは憲法99条に定めてあり、採用時に宣誓している。同市職員は今後は、この宣誓を捨てるのだろうか。マスコミの中にも、「九条を守る運動」を報道することが、中立性を欠くと思っている人がいる。「憲法を守ることは、政治的でも偏向でも何でもない」と、報道のあり方・視点に疑問を投げかけた。  

 丸山さんはこのほか、朝鮮総連を巡る詐欺事件や従軍慰安婦・集団自決などの歴史改ざんの動き、久間防衛相の「原爆投下 しょうがない」発言などについて考えを述べ、国会と世論の乖離を正していくためには言論人の役割が大きいと、「会」の活動のいっそうの発展に期待を込めた。  

 集いの最後に開かれた総会では、平岡敬代表が「マスコミの中には、記者か、社員かの狭間で悩んでいる人もいる。記者精神の根源は、不合理や弱者いじめなどへの怒りだ。報道現場の人たちが怒りを失わないよう願う」とあいさつ。事務局長の取り組み報告と「会」の今後の進め方、決算・予算など提案どおり承認して午後5時閉会、場を変えて懇親した。 

                                                                                       ●07.7.5
  

マスコミ九条の会のメルマガに登録を
  

 既報の通り、マスコミ九条の会(全国)はマスコミでは報じられないニュースや論評をホームページに掲載し、冊子を発行するなど、活発な活動を続けている。  

 会はメルマガも発行、7月5日付けでは「『軍の命令』『軍・官憲の関与』とはこういうものだ~マスコミはまた「軍・官憲」の側に立ちだしたか?」のタイトルで書いた桂敬一さんの「メディアウォッチ」を紹介している。  

  メルマガ登録は、会のホームページからどうぞ。    

 http://www.masrescue9.jp/                                                                                      

                                                                                       ●07.7.5 

 

  安佐九条の会がホームページ立ち上げ
  

 今年3月に結成された安佐南区・安佐北区九条の会(略称「安佐九条の会])が、このほどホームページを立ち上げました。事務局の坂本裕さんからお知らせを頂きました。URLは次の通りです。 

 http://ww6.enjoy.ne.jp/~yutaka-s/ 

                                                                                      ●07.7.2
  

「マスコミ九条の会」がHP記事を冊子に
  

  「マスコミ九条の会」(全国)がこのほど、「会」のホームページに掲載された記事や評論をま とめた冊子「目からウロコ~メディアは憲法をどう報じてきたのか」(B5版、123ページ)を発行した。  

 「マスコミ九条の会」のホームページは2005年12月に立ち上げ、月2回(1日、15日)更新、メディアウォッチや「九条」と密接に関わる米軍再編の動向を沖縄からレポートするなど、多彩なマスコミ人、表現に関わる人たちが執筆している。「目からウロコ」は、現在のマスコミ報道に多くの指摘や提言がなされており、「会」の活動記録にもなっている。  

 冊子は頒価700円(送料別)、申し込みはマスコミ九条の会へ。広島マスコミ九条の会でも取り扱っている。 

                                                                                  ●07.6.28
  

  先制攻撃を容認する自民党憲法草案  

 「東広島9条の会」結成総会で浅井さん講演
  

  6月24日、自民党幹事長の地元、東広島市で「九条の会が結成された。東広島市中央公民館で行われた結成総会には70人が参加、「東広島9条の会」の結成を祝い、決意を新たにした。  

 総会は地元のバンド「さんぷるーず」による歌と演奏で幕を開け、はじめに呼びかけ人を代表して広島大学名誉教授の大森正信さんが開会のあいさつをした。  

 このあと、広島市立大平和研究所所長の浅井基文さんが「今、私たちにできること」と題して記念講演をした。  

 浅井さんは、自民党の中山太郎元外相が「改憲のための国民運動を盛り上げる」としているが、これは「改憲派版九条の会」をつくろうとする狙いであり、6000以上になった「九条の会」を自民党も無視できない状況になっていると述べた。  

 また、改憲派の矛盾点を指摘して、平和憲法の出発点となったポツダム宣言は①軍国主義の精算、②人権・民主主義国家としての生まれ変わり、③戦争犯罪人の処罰を要求したものであり、日本はこれを受諾した。安倍政権がやろうとしていることは、これを真っ向から否定するものだと指摘、また、冷戦の開始でアメリカが対日政策を転換し、日本の保守勢力が憲法の改正なしに日米安保条約を受け入れたことが今日の事態を招いていることを解明した。 

 さらに、「国際貢献論」に基づく改憲論や集団的自衛権について言及、自民党の「新憲法草案」は先制攻撃も容認する内容であり、集団的自衛権をさらに拡大する概念であることなどを強調した。  

 改憲勢力が宣伝する「新しい人権」の追加のための改憲論については、「公益」という名のもと、「国益」を人権の上に置こうとするものであり、これらの権利は現憲法下ですでに判例として確立されてきていることを広める努力をすることの重要性を話した。  

 総会は最後に、会の運営について「申し合わせ事項」を確認して閉会した。                                              

                                                                                   ●07.6.26
  

「新自由主義と改憲問題」に強い関心  

みつぎ九条の会で井上弁護士講演
  

 6月16日、尾道市の「みつぎ九条の会」が井上正信弁護士(尾道在住)を講師に学習会を開いた。参加者は約40人。  

 井上弁護士は、9条問題を中心に、戦争と平和を巡る基本的な問題を取り上げ、改憲して現実に9条を合わせるのか、9条に合わせて現実を変えるのかと いう選択肢を判断する場合、私たちがどのようにが考えたらいいのか、などについて話した。また、 その際、抽象的な議論でなく、私たちの周りで起こっ ている国際政治上の問題などを取り上げ、改憲が現実的な選択肢なのか、それとも「9条を実践する」ことが現実的な選択なのか、さらに、 新自由主義的構造改革と改憲問題の関係にも言及、参加者の強い関心を呼んだ。 

                             ●07.6.23 

 
広島マスコミ九条の会7月1日、2周年のつどい  

丸山重威氏迎え 「マスコミと憲法」考える
  

 広島マスコミ九条の会は7月1日、結成2周年の集いを開く。集いは第一部の総会の後、元共同通信記者で現在、関東学院教授の丸山重威さんが「憲法を巡る全国マスコミ状況」について講演をする。
  

 丸山さんは、『新聞は憲法を捨てていいのか』(新日本出版)の著者。5月12日に東京で開かれたシンポジウム「メディアの言論力を問う」のコーディネーターを務めた。 

 ■日 時 : 7月1日(日) 午後2時から5時  

 ■会 場 : 広島市中区社会福祉センター 5階会議室  

         (平和ビル。電車通りをはさんで広島市役所の西側)  

 ■参加費 : 無料 (マスコミ九条の会・会員以外の方の参加も歓迎) 

                            ●07.6.21
  

〜県内外の9条の会の動き紹介〜

 

ノーモア・ヒバクシャ9条の会  

「被爆者のねがいと憲法」ひらく     


  

 ノーモア・ヒバクシャ9条の会は6月6日、「学習と交流のつどい“被爆者のねがいと憲法”」を開いた。20都道府県から集まった被爆者51人をふくめ、全体で65人が参加。熱心に意見を交換した。とくに、“被爆者が率先して働こう”、“意見の合う人たちだけの内輪でなく、もっと外に向けて語っていこう”などの発言が被爆者自身から数多く語られ、それが「わたしたちの使命」という決意が述べられた。戦争――とりわけ原爆――の被害を体験した被爆者たちが、腹の底から「戦争するな」「戦さができる国になってはいけない」の声を語った感動的なつどいとなった。                      (ノーモア・ヒバクシャ9条の会ホームページより)

  

  海田町9条の会は6月3日、映画「戦争をしない国 日本」を上映し、広島市内や熊野町からの参加者も含めて、76人が参加した。映画は好評で、採算も取れたとのこと。海田町9条の会の事務局長原孝七さんが病気のため、佐中十九昭さん(代行)に代わった。  

(少し前のことになりますが・・)矢野・9条の会は5月19日、「子育て・学校の話と音楽の夕べ」を開き、元教師の方の話、バイオリンの演奏などがあり、32人が参加した。                                   (石口俊一弁護士のレポートより) 

                             ●07.6.21
  

「九条守る」1000万人署名 キックオフ  

 新聞、出版などでつくる憲法労組連
  

 連合や全労連などナショナルセンターに属していない12の多様な産業別労働組合でつくる憲法改悪反対労組連絡会(憲法労組連)は6月14日、「憲法9条を守るための1000万人署名」の出発点となる「キックオフ集会」を衆院議員会館で開き、80人が参加した。  

 新聞労連の嵯峨仁朗委員長が「新聞の世論調査でも9条に関しては『守るべきだ』との声が多い。憲法改正をめざす国会とのねじれをただす第一歩にしよう」とあいさつ。共産党、社民党の議員あいさつ、各労組報告のあと、「今後2、3年のスパンで署名活動に取り組み、1000万人署名を達成させる」ことを確認した。  

 各労組からの報告では、出版労連代表が「憲法9条とともに言論、出版、表現の自由を保障した21条がとても大事。経営者と一緒に業界全体の問題としてとりくんでいきたい」、新聞労連代表が「戦時中、真実の報道ができたらどんな新聞になったかを検証した平和新聞をつくってアピールする」などと話した。  

 憲法労組連は2004年7月に結成。映画演劇共闘、航空連、全建総連、全農協労連、全大教、全港湾、全倉運、全損保、電算労、出版労連、日本私大教連、新聞労連が参加、組合員総数は85万人。 

                             ●07.6.19
  

メディア関係団体が相次いで抗議声明  

 自衛隊の監視・調査活動
  

 6月6日、共産党が発表した陸上自衛隊情報保全隊の内部文書に関し、メディア関連の団体が相次いで抗議声明を発表した。  

 日本ジャーナリスト会議は13日、「『情報収集』の名目で、市民やジャーナリストの行動を監視・調査し、無言の威圧を加えることは許されない。『言論・表現・報道の自由』を侵害し、人権を蹂躙する行為」であるとし、監視・調査活動の中止、これまでの調査の全容公開、責任の明確化を求める声明を発表した。また、日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)、新聞労連、北海道新聞労組も相次いで抗議の声明を発表した。  

 広島では「監視対象」となった広島共同センターや、ピースリンク広島の代表らが声明を発表し、自衛隊に抗議した。  

 JCJ、JVJA、新聞労連の声明全文はこちら  

 自衛隊情報保全隊による監視対象団体一覧、内部文書全文などはこちら 

                             ●07.6.19  
  
被爆地から「女」の声をあげよう  

「女性9条の会ひろしま」が1周年記念のつどい
  

  女性9条の会広島は6月17日、広島市中区の原爆資料館メモリアルホールで結成1周年のつどいを開いた。つどいには300人が参加、呼びかけ人の森瀧春子さんが開会のあいさつをした。  

 森瀧さんは、自衛隊の内部文書に見られる自衛隊の危険な動向に厳しく抗議していくことを表明、訪れたイラクの子どもたちや女性の悲惨な状況や、劣化ウラン弾の禁止を求める欧州議会の女性議員たちとの交流の模様を語り、被爆地広島から「戦争阻止」の声をあげようと呼びかけた。  

 続いて、石口俊一弁護士が50を越えて広がる広島の「九条の会」の活動を紹介、今年11月3日には県内各地で集会やイベントを開き、お互いの連携をとりながら「改憲」勢力を追い込んでいく運動の方向を提起した。  

 この日のメインゲスト松元ヒロさんは、お得意のパントマイムを交え、1時間以上の大熱演。最後に自らを日本国憲法に仕立てた「憲法くん」を演じ、大きな拍手を受けた。 

                             ●07.6.19
  

東広島、府中で「九条の会」結成へ

  

 東広島市と府中市で「九条の会」が結成されることになった。  

 東広島市では、6月24日(日)、午前10時から東広島市中央公民館小ホールで「結成の集い」が開かれ、オカリナ演奏のあと、広島市立大学平和研究所の浅井基文さんが「いま、私たちにできること」と題して記念講演をする。  

 また、府中市では6月23日(土)午後2時から、府中市文化センター4階中ホールで「九条の会・府中」の「はじまりの会」が開かれる。記念講演は広島弁護士九条の会の代表世話人の石口俊一さん。真谷幸子さんの「南京玉すだれ」やコールフリージアによるコーラスなども予定されている。  

 それぞれの会の連絡先は次の通り。  

 東広島9条の会結成準備会事務局  082-422-4340 (森さん)  

 九条の会・府中事務局       0847-41-8747 (石岡さん) 

                            ●07.6.12
  

三次で教師の戦争責任を考える集い
  

  「九条の会」アピールに賛同する県北高校退職教職員の会(県北高退協九条の会)では、太平洋戦争を阻止できなかった教師としての責任と、今日の課題を考えようという集いを開く。集いのタイトルは、「”教え子を再び戦場に送るな”の今日的意義を考える集い」。  

  国民投票法が国会を通過、教育基本法の改定、「教育3法案」の成立などで 今や「教え子を再び戦場に送るな」という、敗戦後の教師の魂であったスローガンは千切れ飛んでいきそうだ。このまま自民党の改憲案が進めば、かつて戦中の教師がたどった過ちを再び繰り返すことになる、との危機感から企画されたもので、学習や討論を進め今後の運動のあり方などを話し合う。  

  集いは、6月16日(土) 14時から。会場は、三次市生涯学習センター 

                             ●07.6.7

 
いよいよ明日から 『日本の青空』  

広島市内各所で上映
  

  映画「日本の青空」の上映会が、いよいよ明日から広島市内の各所ではじまる。4月には、「上映を支援する会」が発足、広島市内での上映会をはじめ、県内での上映活動を支援していくことになっている。  

 前売り鑑賞券は 大人1200円(当日1500円) 高校生以下 900円(当日1200円)。  

 問い合わせは 082-293-1264 (支援する会事務局・広島映画センター)まで。   

  広島市内の上映は次のとおり。  

 ◆6月1日(金) 18:30          東区民文化センター   

 ◆6月2日(土) ①10:30 ②13:30   南区民文化センター  

 ◆6月2日(土) 18:30          安佐南区民文化センター  

 ◆6月9日(土) ①10:30 ②13:30   佐伯区民文化センター  

 ◆6月16日(土) ①10:30 ②13:30  安芸区民文化センター  

 ◆6月22日(金) 18:30         アステールプラザ 中ホール  

 ◆6月23日(土) 18:30          西区民文化センター 

                            ●07.5.31 

 
海田九条の会  「戦争をしない国 日本」上映会
  

  海田町9条の会は6月3日、映画「戦争をしない国 日本」(片桐直樹監督・90分)の上映会を開催する。  

 ■日時 : 6月3日(日) 午後2時~  

 ■場所 : 海田町福祉センター1階大ホール  

 ■参加費 : 当日券1000円、学生以下は無料 

                            ●07.5.29  

 
インターネット九条の会がラジオ放送  

 インターネットを通じて「九条の会アピール」賛同の運動を広げ、憲法を守ろうと呼びかけている「インターネット九条の会」が、6月29日からインターネットラジオの放送を開始する。  

 会では、ラジオ放送専用のサーバーを設置、ステレオ放送で本格的な放送を可能にし、ラジオ放送キャスターを「人間」が担当する。(現在は合成音声で試験放送中)

 インターネット九条の会のラジオ放送はこちらから 

                             ●07.5.22
  

18項目の「付帯決議」とは?   

 「国民投票法」の欠陥を証明
  

 5月14日、参議院本会議で改憲手続法(国民投票法)が採決され自民・公明の賛成で成立した。改憲手続法は、憲法を改正する手続きであるにもかかわらず、問題の多い法律である。それを取り繕うため、18項目の付帯決議がつけられた。  

 法律成立からの3年間は凍結期間と定めているが、この期間に、引き続き法律の欠陥を追及する取り組みが求められている。  

 採択された18項目の付帯決議は次の通り。

  

    日本国憲法の改正手続きに関する法律案に対する付帯決議                                                           

                        平成19年5月11日                                                            

                参議院日本国憲法に関する調査特別委員会
  

1.国民投票のの対象・範囲については、憲法審査会において、その意義及び必要性の有無等について十分な検討を加え、適切な措置を講じるように努めること。  

2.成年年齢に関する公職選挙法、民放等の関連法令については、十分に国民の意見を反映させて検討を加えるとともに、本法施行までに必要な法制上の措置を完了するように努めること。  

3.憲法改正原案の発議に当たり、内容に関する関連性の判断は、その判断基準を明らかにするとともに、外部有識者の意見も踏まえ、適切かつ慎重に行うこと。  

4.国民投票の期日に関する議決について両院の議決の不一致が生じた場合の調整について必要な措置を講じること。  

5.国会による発議の公示と中央選挙管理会による投票期日の告示は、同日の官報により実施できるよう努めること。  

6.低投票率により憲法改正の正当性に疑義が生じないよう、憲法審査会において本法施行までに最低投票率制度の意義・是非について検討を加えること。  

7.在外投票については、投票の機会が十分に保障されるよう.万全の措置を講じること。  

8.国民投票広報協議会の運営に際しては、要旨の作成、賛成意見、反対意見の集約に当たり、外部有識者の知見等を活用し、客観性、正確性、中立性、公正性が確保されるように十分に留意すること。  

9.国民投票公報は、発議後可能な限り早期に投票権者の元に確実に届くように配慮するとともに、国民の情報入手手段が多様化されている実態にかんがみ、公式サイトを設置するなど周知手段を工夫すること。  

10.国民投票の結果告示においては、棄権の意思が明確に表示されるよう、白票の数も明示するものとすること。  

11.公務員等及び教育者の地位利用による国民投票運動の規制については、意見表明の自由、学問の自由、教育の自由等を侵害することとならないよう特に慎重な運用を図るとともに、禁止される行為と許容される行為を明確化するなど、その基準と表現を検討すること。  

12.罰則について、構成要件の明確化を図るなどの観点から検討を加え、必要な法制上の措置も含めて検討すること。  

13.テレビ・ラジオの有料広告規制については、公平性を確保するためのメディア関係者の自主的な努力を尊重するとともに、本法施行までに必要な検討を加えること。

14.罰則の適用に当たっては、公職選挙運動の規制との峻別に留意するとともに、国民の憲法改正に関する意見表明・運動等が萎縮し制約されることのないよう慎重に運用すること。  

15.憲法審査会においては、いわゆる凍結期間である3年間は、憲法調査会報告書で指摘された課題等について十分な調査を行うこと。  

16.憲法審査会における審査手続き及び運営については、憲法改正原案の重要性にかんがみ、定足数や議決要件等を明定するとともに、その審議に当たっては、少数会派にも十分配慮すること。  

17.憲法改正の重要性にかんがみ、憲法審査会においては、国民への情報提供に努め、また、国民の意見を反映するよう、公聴会の実施、請願審査の充実等に努めること。  

18.合同審査会の開催に当たっては、衆参各院の独立性、自主性にかんがみ、各院の意思を十分尊重すること。  

 「付帯決議」については、水島朝穂早大教授のホームページで詳細に論じられている。 http://www.asaho.com/jpn/index.html 

                            ●07.5.22 

 

6月17日、松元ヒロさんふたたび 

女性9条の会が結成1周年のつどい
  

  昨年の「11・3ピースフェスタ」で軽妙で辛らつな「憲法パフォーマンス」を披露した松元ヒロさんが6月17日、再び広島にやってくる。  

  「女性9条の会・ひろしま」の結成1周年記念のつどいに出演する。松元さんは「ピースフェスタ」ではお得意の「憲法くん」を演じ、満場の拍手を受けた。なかでも、憲法前文を朗々と暗誦する「憲法くん」には、「大きな感銘を受けた」との声が多く聞かれた。 

  松元さんは、鹿児島県出身。大学在学中からパントマイムを始め、卒業と同時にプロのパントマイマーとして全国を回り、 1988年には政治風刺を中心としたコント集団「ザ・ニュースペーパー」の結成に参加、テレビ、ラジオ、映画、舞台などで活躍した。  

 「ザ・ニュースペーパー」を退団後、ソロ活動を開始、「スタンダップ・コメディー」で公演活動を行っている。「つどい」の概要は次のとおり。  

 ◆日 時 : 6月17日(日) 13:30~15:30  

 ◆場 所 : 平和記念資料館東館地階 ・ メモリアルホール  

 ◆参加費 : 999円  

 ◆問いあわせ : 082-243-1565(女性9条の会・ひろしま)、または各「九条の会」へ 

                            ●07.5.17 

 
岩国で「九条の会」が発足  

賛同者は160人上回る
  

  在日米軍再編で極東最大級の規模になる米軍基地を抱える岩国市で5月6日、「九条の会岩国」が結成された。「思想・信条の違いを超えて、世界に誇るべき憲法を守ろう」と設立を呼びかけたのは、高校講師や司法書士、地方史研究家ら7人で、賛同者は15日現在、160人を上回った。呼びかけ人の1人で元図書館長の稲生慧(いのう・あきら)さん(68)に「九条の会岩国」の結成の狙いや設立記念講演会の講演内容などを報告してもらった。   

   稲生さんは1945年8月6日、広島市白島町で被爆した。国民学校1年生だった。「一発の原爆投下で、赤ちゃんもお年寄りも、すべての人間が焼き殺され、広島市内は阿鼻叫喚の地獄になってしまった。21世紀を担う子どもや孫に、戦争という悲惨な体験をさせてはならない」と思い続けてきた稲生さんは、井上ひさしさんや大江健三郎さんら文化人9人が結成した「九条の会」の活動に励まされ、「九条の会岩国」の呼びかけ人に加わった。  

 設立記念講演会はシンフォニア岩国で開催。広島平和研究所の浅井基文所長が「今こそ憲法を生かす時」と題して講演し、市民ら170人が「改憲を許さないためにも、平和憲法を愛する人たちが手を結ぼう」と訴える浅井所長の講演に耳を傾けた。 

 浅井所長は終戦からポツダム宣言を受託した直後の日本の歴史を振り返り、「『力による』平和観を世界戦略の柱にする米国が、日本を無害化するために『力によらない』平和観に基づく憲法をつくることを気概のない日本政府に認めさせたが、日本国民は平和国家樹立の指針として新しい憲法を受け入れた」と指摘。「冷戦」や「核テロリズム」など国際情勢の変化に触れた後、「そんな米国と一体となって日本政府は今、わが国を『戦争する国』に変質させるために、『力によらない』平和観に立脚する憲法を改正しようとしている」と続け、「九条を守ることは国際社会からも注目されている。九条を愛する人たちが『力による』平和を受け入れてきた惰性に立ち向かうとともに、『憲法を守れ』という点で一致する輪を広げることが大切だ」と主張し

た。また、米軍厚木基地からの空母艦載機移転で基地機能が増強される岩国基地問題にも触れ、「広島湾でつながる広島県も爆音などの被害を受けるが、残念ながら広島県では『在日米軍再編に反対』の声がなかなか大きくならない」と話した。  

  憲法改正手続き法の「国民投票法」が5月14日、参議院でも可決され、成立した。設立記念講演会で呼びかけ人を代表して挨拶した稲生さんは「山口県内では、宇部、山口、下関市などでも『九条の会』が立ち上げられている。世界から核兵器や戦争をなくすためにも、『九条を守る』というこの一点で世論を結集することが重要だと思う」と話している。 (広島マスコミ九条の会・井道) 

                             ●07.5.15 

 

「真の意味の主権者として登場する」  

川端純四郎さんが廿日市で講演
  

  九条の会・はつかいち主催の「憲法施行60周年記念講演会」が5月12日、廿日市交流プラザで開かれた。  

  共同代表の多羅俊夫さんが開会のあいさつ、山下三郎廿日市市長からのメッセージが紹介された後、宮城在住で「平和をつくりだす宗教者ネット in みやぎ」事務局長、川端純四郎さんの講演があった。  

  川端さんは「憲法60年と暴走する安倍内閣」と題する講演で、憲法誕生後のアメリカの占領政策が1949年の「新中国」成立により、「逆コース」を歩み始めたこと、 さらにアメリカによって反共の最前線として位置づけられ、日本が軍備を増強してきたことなどを話し、 21世紀の今、 アジア諸国との経済的、人的交流を困難にする安倍内閣の「暴走」が、破滅的な状況を招きかねないことに警鐘を鳴らした。  

 また、国民投票法案の参議院での採決が近いことについて、もし国民投票が行われることになった場合、私たちは現憲法制定時には存在しなかった真の意味の主権者として、歴史の舞台に登場することになると指摘、憲法や「九条」をあらゆる場であらゆる人たちに、「それにつけても憲法は・・・」と話していこうと呼びかけた。  

 講演会には廿日市以外の九条の会会員を含め120人が参加、会場で記入した「国民投票法案の廃案を求める署名」は講演会終了後、ファックスで参議院議長に送られた。 

                             ●07.5.14
  

あす、廿日市で川端さんの憲法講演会  

   

「九条の会・はつかいち」が5月12日(土)午後2時から、廿日市市のはつかいち交流プラザ(同市商工保健会館)で、憲法施行60周年記念講演会を開く。講師は「平和をつくりだす宗教者 in みやぎ」事務局長の川端純四郎さん。  

 世界中に日本国憲法9条の素晴らしさが広まっている中、国内では改憲のための手続き法として、国民投票法案を成立させようとする動きが強まってきた。この法案は戦後の平和を守り通してきた9条を変え、国民主権を侵すものであるだけに、もう一度、多くの市民が憲法の原点と価値を思い起こすことを願って講演会が企画された。資料代500円。  

  講師の川端さんは1934年生まれ。東北大学大学院の途中で旧西ドイツに留学。帰国して復学し、博士課程終了後、東北学院大学でキリスト教学教員として勤務。日本キリスト教団賛美歌委員、世界キリスト教協議会前中央委員。 

                            ●07.5.11
  

注文殺到 講演記録「改憲論のトリックを斬る」  

東海放送人九条の会からの「たより」
  

 地方にあるマスコミ関連の九条の会に連携、情報交換を呼びかけたところ、愛知県の東海 放送人九条の会から、次のような活動の状況報告が寄せられました。ご紹介します。  

  「東海放送人九条の会」は昨年5月3日、有志数名に呼びかけて準備会を起ち上げ、半年がかりで結成総会(11月11日)を開催しました。会報は、隔月発行で現在、第3号まで出しています。結成総会で行った長峯信彦氏の講演「改憲論のトリックを斬る~憲法九条の普遍的価値」が、大変評判良く分かり易かったのでパンフレット(写真)にして多くの人たちに読んでもらうことにしました。  

  パンフレットは2月24日に第1版を発行(500冊)。1冊300円ですが、あっという間に売り切れて第2版500冊、第3版500冊も残り10冊くらいしかありません。今週第4版を発注しました。「東海放送人九条の会」主催 の第2回講演会、『日本の青空』試写会会場、東海MIC学習会、5月3日憲法集会(姜尚中氏講演)などで飛ぶように売れました。  

  鈴木安蔵ら日本人の英知を結集して憲法研究会がまとめ、GHQと幣原内閣に提出した「憲法草案要綱」全文と現行憲法との「対比表」付きで、これに人気があり、愛知県内の九条の会からまとめて10冊(卸し250円)、50冊(卸し200円)など、注文が届いています。  

 長峯信彦氏は鈴木安蔵の後輩にあたり、愛知大学法学部准教授(40歳、憲法論)です。パンフを読んだ各九条の会から講師に呼ばれ、忙しい毎日を送っておられるようです。広島マスコミ九条の会にも、一部お送りしますのでご覧になって下さい。  

 民放九条の会、マスコミ九条の会をはじめ、地方にも次々できてきたマスコミ関係九条の会のネットワーク作りには、大賛成です。先ず会報などの交換をやりましょう。いずれどこかで「活動交流会」的なものもやりたいですね。  

                 東海放送人九条の会  事務局長  櫛田稔 

                             ●07.5.11 

 
 5月11日発行  「JCJふらっしゅ」1298号 Z記者の「報道の現場から」 

志位氏「憲法改正は最悪の売国政治」 

中曽根氏「歴史と伝統」強調
  

 改憲手続きを与党に有利に運ぼうとする国民投票法案は、衆院での強行採決に続き、参議院で審議が行われているが、ただ「審議時間」のでっちあげ、地方公聴会をやったというアリバイづくりのための強行な日程だけがこなされようとしている。  

 つい先日、5月3日の憲法記念日には、各地で護憲と改憲の集会が開かれた。各紙や各局がそれぞれの立場からの発言を報道していた。この「悪法」が強引に通されようとしているいま、憲法記念日の動きを整理しておきたい。  

 共産党の志位委員長は、東京都内での市民団体主催の集会で、安倍首相の憲法改正を急でいることについて「米国と肩を並べて戦争できる国を作ろうとするのが首相のシナリオだが、国民は望んでいない。そのためにわれわれの宝である憲法9条を売り渡すなら最悪の売国政治だ」と批判した。  

 社民党の福島党首は同じ集会で「国会で2世、3世の議員が命をもてあそぶ憲法ごっこをしている。国民投票法案が成立すれば最短で3年2ヶ月で憲法が変えられるという危機的な状況にある」との指摘した。  

 一方、超党派の「新憲法制定期成同盟」の集会で、会長の中曽根元首相は天皇制の和の精神などを、日本の歴史と伝統に言及した新たな「前文案」を発表し、「日本国民の名において、新憲法を確定する」と、自主憲法であることを強調した。  

 自民党の舛添参院政審会長は、NHKの番組で「憲法改正を目指していく」とした上で「国会で3分の2が賛成と言わないと改憲発議ができないので、ひたすら努力していく」と、民主党との合意に努めていくことを強調した。 

 この番組で民主党の枝野憲法調査会長は「信頼関係を壊した安倍首相が反省しないと信頼できない」とし、「今後の論議も衆院憲法調査会の報告書を基に進めるのが前提になる」との見方を示した。  

 公明党の太田代表は、さいたま市で演説し「同党の憲法改正案である加憲案を2010年までにまとめる」と初めて表明し、「米国やフランスでは条文を加える形式で憲法を改正してきた」とし、環境やプライバシーなどで加憲を考えるの指摘した。  

 政府・与党は国民投票法案の成立を、数の論理で推し進めている。はたして国民はそれを望んでいるのだろうか。各種世論調査では、慎重姿勢を求める声が圧倒的だ。そもそも政府・与党が国民投票法案で狙う「9条改憲」そのものに対して、国民の圧倒的多数が反対しているのだ。  

 憲法が定める憲法改正要件である「国民の過半数の賛成」を、「有効投票数の過半数」などと勝手にハードルを引き下げ、公務員。・教員の言論・表現の自由を封じる込め、メディアでの告知のありようも表層的な議論で与党に有利に働かせようともくろんでいる。  

 同法案で設置をも盛り込む憲法審議会など委員会組織の委員数は、国の根幹であり、政府や国会議員の暴走や逸脱を食い止める役割を基軸として含んでいる憲法であるのに、なんと議席数に応じて配分するという、近代民主主義社会のシステムとして信じられない ずさんさ秘めている。  

 議員の数を確保している間に、やれるだけやってしまおうとする政府・与党の動きをしっかりと暴き出して国民に広く伝えていかなければならない。自分たちだけに都合よくできた法案を、ごりおしして通そうとする政府・与党の醜さ、不公平かつ不公正な姿を、浮き彫りにして、広く共有する必要がある。
  

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                            ●07.5.11 

 
「テレ西9条の会」がホームページ  

民放初の職場単位九条の会
  

 民放では初めての職場単位の九条の会が3月10日、福岡の放送局テレビ西日本(フジテレビ系)で結成され、このほどホームページを開設した。  

「テレ西9条の会」は4月1日に第1号のニュースを発行したほか、5日には福岡国際センターで行われた九州大学の入学式で「憲法9条を守ろう!」のビラを新入生に配布するなど活発な活動を展開している。
                             ●07.5.9 

 

「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」発足  

吉永小百合さん、秋葉広島市長らメッセージ
  

 「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」発足のつどいが4月28日、東京、日本青年館で開かれた。つどいには12都府県から69人が参加、吉永小百合さん、井上ひさしさん、秋葉忠利広島市長、小森陽一九条の会事務局長、日本国際法律家協会などからメッセージが寄せられたほか、フランス在住の美帆シボさんからは声のメッセージとフランス語による9条朗読が届けられた。  

 全国から参加した被爆者が、年齢を忘れさせるほど活気に満ちた発言をしたのが特徴的。「行動する会に」という被爆者の呼びかけに、「ぜひ被爆者のみなさんといっしょに運動したい」と若者が応えていた。  

 「会」は5月3日、日比谷公会堂で開かれた憲法集会・パレードに参加し、「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」の発足を知らせるチラシを1800枚を配布、東京や埼玉から、被爆者や大学生ら15人が行動に参加した。  

 「会」には、「原爆投下が、現実から数歩進んだ9条を生みだしました。被爆者は、想像力を働かせるまでもなく、体験から9条改悪を拒否します。自らの存在を否定されないため、9条をまもりひろめます」、「私たち学生時代は軍国主義一色で、兵隊に行って死ぬことを誇れとそだてられ、私も17歳で志願により兵隊に行きました。特攻兵として訓練され、広島において原爆により被爆し、左後頭部より左腕を火傷しました。戦争は人と人の殺し合うものです。9条の改正は絶対にしてはいけません。9条改正に反対するものであります」、「広島の原爆で夫を失い、どんなに苦しかったことか。また、残る者も言い表せない心身の苦しみ。これは再びあってはならないことです。子や孫たちが平和であり、核や戦争のない国にすること。戦後生まれの首相のいいなりになってはいけない」など、多数の被爆者の声が寄せられている。

(「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」ホームページより)  

                              ●07.5.7
  

改憲は人権や福祉も切り捨てる  

  憲法集会で二宮教授 自民草案を厳しく批判
  

  実行委員会主催による「2007年憲法集会 マイライフマイ憲法」が5月3日、広島県民文化センターで開かれた。田村和之実行委員長の開会あいさつ、武井康年広島弁護士会会長の来賓あいさつにつづき、神戸大学の二宮厚美教授が「格差社会と憲法~9条と25条」と題して講演、安倍内閣がやろうとしている改憲は、歴史を逆流させ、平和主義とともに人権や福祉も切り捨てていくものだと、強く批判した。  

  集会は第二部で、14作目となる憲法ミュージカル「妖怪列島ニッポン~美しい国って何?」が演じられ、会場を沸かせた。  

 【二宮教授の講演要旨】  

 憲法前文には、「平和的生存権」が明記されており、9条と25条は双子の兄妹である。自民党の新憲法草案には「公共の福祉」に代わり、「公の秩序」が新たに組み込まれた。9条を変えて、軍隊に出番を与えていること、12条・13条を変えて「人権の制限」に出番を与えている。  

 また、25条を絵に描いた餅にするために、財政や地方自治の条項を変えようとしている。小泉、安倍両内閣が進めてきた新自由主義とは、「市場原理」を徹底する経済政策であり、これを妨害する勢力に対しては軍事的措置をとること、これは必然的に軍事国家の方向に向かうことを意味している。また、市場原理に歯止めをかけようとする動きに対してはこれを解体しようとするもので、反福祉国家の方向を目指すものだ。かつて20%あった国民の貯蓄率は3%にまで下がっていることなどに見られるように、新自由主義の下での「格差」が問題となっているが、雇用に始まり、所得、消費と続く経済的な格差は健康や教育面の格差拡大を生み、さらに貧困の深まりは人格的な自由さえも奪ってしまう。90年代後半以降の財界の戦略は「護送船団方式の撤廃」を合言葉に進められてきている。これは「遅い船はほっとけ」というもので格差拡大を促進した。  

(注)  

※憲法25条  

 すべての国民は、健康で文化的な生活を営む権利を有する。②国は、すべての生活部面につ いて、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上に努めなければならない。  

※憲法12条  

 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。また、国民はこれを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。  

※憲法13条  

 すべての国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
                             ●07.5.7 

 
 MICが国民投票法案で公開討論会ひらく  

有料意見広告= 法律によるルール化か メディアの自主的ルール化か
  

  MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)主催の公開討論会が4月19日、東京で開かれた。はじめに、公開討論会の開催のいきさつについて、コーディネータをつとめた嵯峨仁朗MIC議長から説明。3月10日にMIC・自由法曹団・JCJ・マスコミ関連九条の会連絡会4者によるパネル討論会が開かれ、意見広告のルール化を巡って意見の違いが明らかになった。国民投票法案の廃案では意見が一致していたが、意見広告の法による規制か、メディアによる自主ルール化がについての議論が十分にはかみ合わないまま終了した。そこで坂本修弁護士(東京法律事務所・自由法曹団)から、「もう少しメディア関係の人と議論したい」と申し入れがあり、公開討論会の開催となったという。討論会は、嵯峨さんがコーディネータをつとめ、坂本弁護士と岩崎貞明さん(メディア総研事務局長)がパネラーをつとめた。  

 坂本弁護士は「憲法についての国民投票について有料意見CMが投票の2週間前まで全く自由であっていいのか、という問題がある。それについてルールが必要だ。ルールの内容をどうするのか、誰がそのルールを決めて、守らせるのか。私たちもメディアを利用することには賛成だが、平等が保障されなければならない。平等を保障するということがなければ、アクセスの平等もないし、言論の平等もなくなる。平等を保障するためには法律による最低の基本的なルールを確立する必要があると考える」と、法律によるルール作りを主張。「メディアの代表は、自主的ルールをつくって対応すると言ってきたが、いまだに何もルールをつくっていない」と、メディア側の対応も批判した。  

 一方、岩崎さんは「放送の意見広告の是非だけをとりあげるやり方がいいのかどうか」と提起、「CMだけでなく番組の作り方も詳しく公正さをチェックし、広告も番組と同じように扱っていくこと。法律や行政がチェックすることになれば、憲法21条違反ということになる。事実上検閲をやってくださいと言っていることになる。そういう事態は避けたい。どこまでもメディアの自主性が発揮できるということが必要である。憲法の意見広告のルール化を議論するときには、こうした政党CMのルール化を同時に検討すべきだ」とした。  

 また、「無料意見広告についてもチェックが必要で、広告協議会が改憲CMを税金を使って行うということでは、広告協議会の存在自体が憲法21条違反で、条文は削除させなければならない」と述べ、「広告についても番組についても自主ルールをつくれという世論づくりが重要で、イタリアでは事前に料金を公表している。日本の放送経営者もそうした覚悟が必要である」と、メディアの対応を強く求めた。  

 討論会の締めくくりで岩崎さんは「意見広告を考えるときにその中心部分は電通が押さえている。電通がどう関与してくるのかを白日の下にさらしたうえで議論しないと実態としてかみ合わないことになる」と新しい問題を提起、坂本さんは「法の下での平等に反する国民投票法案である。今、私たちの目の前でつぶせる条件がつくり出されている中で、全力を挙げて廃案を求めて運動を起こしていこう」と呼びかけた。                             (民放九条の会「会報」35号より要約) 

                            ●07.4.28
  

『日本の青空』 広島市内各所で上映                     上映を支援する会 発足
  

 4月15日に開かれた映画『日本の青空」の試写会会場で、映画の「上映を支援する会」が発足した。代表には佐々木典明さん(広島マスコミ九条の会呼びかけ人、中国放送OB)が就任、6月から広島市内7ヵ所で開かれる上映会をはじめ、県内での上映活動を支援していくことになった。  

 広島市内の上映予定は次のとおり。  

 ◆6月1日(金) 18:30          東区民文化センター   

 ◆6月2日(土) ①10:30 ②13:30  南区民文化センター  

 ◆6月2日(土) 18:30          安佐南区民文化センター  

 ◆6月9日(土) ①10:30 ②13:30   佐伯区民文化センター  

 ◆6月16日(土) ①10:30 ②13:30  安芸区民文化センター  

 ◆6月22日(金) 18:30         アステールプラザ 中ホール  

 ◆6月23日(土) 18:30         西区民文化センター  

 前売り鑑賞券は 大人1200円(当日1500円) 高校生以下 900円(当日1200円)  

 問い合わせは 082-293-1264 (支援する会事務局・広島映画センター)まで 

                            ●07.4.28                
 
精神科医が憲法を考える  

ひろしま医療人・九条の会 香山リカさん講演会
  

 「ひろしま医療人・九条の会」は7月15日、精神科医の香山リカさんを招き市民公開講演会を開く。表題は「だれもが心豊かに暮らすためにー精神科医が憲法を考える」。  

 香山さんは「九条の会」アピールを支持する医師・医学者の会(全国)の呼びかけ人、現在、帝塚山学院大学人間文化学部教授。  

 ■日 時 : 7月15日(日) 午後2時~4時  

 ■会 場 : 原爆資料館東館地階・メモリアルホール  

 ■参加費 : 無料 (整理券は県内各「九条の会」で5月から配布)  

 □保育室 : あり(1歳から小学校低学年まで。事前の申し込み必要)  

 ■共 催 : 広島県保険医協会 ひろしま医療人・九条の会  

         ● 問い合わせ : 082-262-5424

                            ●07.4.27
  

NHKスペシャルで「日本国憲法 誕生」  

29日(日)午後9時の放送に注目
  

 NHK総合テレビで4月29日、NHKスペシャル「日本国憲法 誕生」が放送される。放送時間は29日(日)午後9時から10時15分まで。再放送は5月1日(火)深夜0時10分から1時25分まで。  

 また、NHK総合テレビ『その時歴史が動いた』では、「憲法施行60年特集」として「憲法九条平和への闘争 ~1950年代 改憲・護憲論~」が、5月2日 (水) 午後10時30分から11時30分までの特別枠で放送される。  

 今年2月10日、NHK教育テレビで放送されたETV特集『焼け跡から生まれた憲法草案』がおおむね好評だったこともあり、NHKが作るこれらの番組の内容が注目される。  

 『焼け跡から生まれた憲法草案』は5月6日(日)22:00~23:29 NHK教育テレビ再放送予定。 

                             ●07.4.28  
  
「戦争を起こすのも、許さないのも・・・」  

品川正治さん講演要旨
  

 4月14日開催された品川正治さんによる講演会「財界人の直言」の講演要旨です。

 文責はJCJ(日本ジャーナリスト会議)広島支部。  

 日本国憲法の聖地・ヒロシマに招かれたこと、まことに光栄です。私は正真正銘の"戦中派"です。その私を戦後支えてきたものは何であったか、話してみます。  

 戦争が国家の理性として許されるのか、解答のないまま軍隊にとられ、戦争に参加することになりました。自分の命もせいぜいあと2年と思ったとき、読んでおかねばならない本のことなどを真剣に考えました。国家が起こした戦争の時代に、どう生き、どう死ぬのか、そのことが頭から離れたことはありませんでした。  

 戦争を起こすのも、許さないのも・・  

 戦時下では「国家が起こした戦争」と一貫して考えていましたが、戦後、戦争は天災ではない。それを起こすのも人間、許さないのも人間、戦争を将校の目ではなく、国民の目で見るべきだ、「戦争を起こすのは人間!」、この考えが、私の一生の座標軸となりました。  

 戦争の前線の実態については、上官のビンタなど残酷なイジメなどが伝えられていますが、私は別の体験をしています。60人ほどの新入隊の兵士が集められたとき、上官が訓示したのは「この60人は、死にに行くのだ、決して殴ったりしてはならない」という言葉だった。「死にに行く」と宣言された若い兵士は、それから2週間後中国へ派遣されていきました。   

                            ●07.4.27
  

ノーモア・ヒバクシャ 9条の会 28日結成  

藤平、坪井、美帆、直野さんら呼びかけ
  

 広島、長崎の被爆者らが中心となった「ノーモア・ヒバクシャ 9条の会」が、4月28日結成される。「会」は3月23日、被爆者ら15氏による呼びかけによって準備されてきた。 

 第1回呼びかけ人会議で確認されたアピールは、「戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定めた9条は、『ヒロシマ・ナガサキをくり返すな』の願いから生まれました。被爆者にとって、生きる希望となりました。憲法9条は、絶対に変えてはなりません。憲法9条を守り、活かしてこそ、わたしたちの『願い』は実現できます」と訴えている。  

 そして、ふたたび被爆者をつくらないために、被爆者とともに、戦争と原爆の実相を知り、9条と日本国憲法を学びあい、語り広め、「アピール」への賛同を呼びかけている。 

 「発足の集い」は4月28日、午後1時半から東京・新宿区の日本青年館で開かれる。 問い合わせは、日本被団協 03-3438-1897 へ。  

 「アピール」、呼びかけ人、会がめざすこと、活動方針はこちら  

 「ノーモアヒバクシャ 9条の会」のホームページ 

                            ●07.4.25

 

 

「改憲手続法の正体」を広く知らせよう  

 坂本修弁護士講演を映像配信
  

 国民投票法(改憲手続法)は衆議院で可決され、参議院での審議に入っているが、法案の廃案をめざす努力は各地で続けられている。東京法律事務所(東京・新宿)のホームページでは、3月24日に開かれた「映画人九条の会」での坂本修弁護士の講演「改憲手続法の正体」を映像(33分)で配信している。  

 法案の内容が国民に十分に知らされることなく事態が進んでいることが世論調査の結果を見ても窺える。この映像を各「九条の会」会員はもとより、友人知人に広く知らせていきたい。  

 東京法律事務所のホームページはこちら 

                             ●07.4.19 

 
「九条守れば世界史が変わる」  

  品川さん講演 護憲の決意も新たに 
  

 国民投票法案が衆議院で可決した翌日、広島市で開かれた品川正治さん(経済同友会終身幹事)の講演会は参加者に感銘と勇気を与え、「改憲阻止」への大きな力になった。  

 この講演会、タイトルは「財界人の直言~平和憲法こそ日本の座標軸」。損保九条の会ひろしま、広島マスコミ九条の会、広島弁護士九条の会、広島宗教者九条の和、ひろしま医療人・九条の会の五者主催で、4月14日アステールプラザで開かれた。参加者は400人あまり。会場はほぼ満席という盛況だった。  

  はじめに、ひろしま医療法人・九条の会を代表して、長谷憲さんが挨拶、「戦争になれば私たち医療人は、人殺しの助けをすることになる。投票法案は成立しても、憲法は守らねばならない」と決意を述べ、講演に移った。  

  品川さんは、日本国憲法の聖地・ヒロシマに招かれたことは光栄―と前置きして戦争の時代、どう生き、どう死ぬのか、頭から離れたことはなかった。南方の戦地では、敵の攻撃による死者は1割程度、9割は餓死であった。  

  終戦後、復員して仙崎港で、憲法草案の載った新聞を読んだ。「交戦権を認めない」と書か れていた。「これで生きていける」「これしかない」と思った。全員が泣いた―など、戦争の非道と青春の苦悩など”戦中派”の証言を力を込めて訴えた。  

「戦争を起こすのも人間、許さないのも人間、戦争は天災ではない。将校の目ではなく、国民の目で見なければならないー。これが私の一生の座標軸になった」と語りかけた。  

 しかし現実は、自衛隊が海外に派遣されるなど「解釈改憲」が進んでいる。「九条の旗」はもうボロボロになってしまったが、この「旗竿」はまだ国民の手にある。この旗竿が離せるのか―。 安倍内閣はいま、すべてを経済成長に依存しているが、国民投票で「改憲ノー」をはっきり示せば、政権の一つや二つが倒れ、ベルリンの壁どころではない。日本は、世界に尊敬される国となり、世界史を書き換える大きな出番を迎える。  

  政治が出来なかったことが、国民の手でできる。人類の聖地、ヒロシマ・ナガサキ・オキナワは、東京の論理に立ち向かって欲しい―。82歳、こころの叫びにも聞こえる締めくくりの訴えに、会場は感動と決意の拍手に包まれた。
  

改憲阻止への新たな決意  

  寄せられたアンケートにも、改憲阻止への新たな決意の表明が数多く書き記されていた。 一部の要旨を紹介する。  

 ○ 国民投票法案衆議院通過で、もうダメと失望していたが、やるべき道筋がつきました。  

 ○ 今日は戦争に反対だった父の命日でした。父が話してくれたようです。  

 ○ マスコミも頑張って欲しい。  

 ○ 63年の人生で最高の話が聞けた。  

 ○ 若い人たちに戦争・歴史をどう伝えるのか、考えて行動したい。  

 ○ すばらしい話でした。確信がもてました。  

 ○ 九条が守れれば、本当に世界史的にも素晴らしいじゃないか、と思いました。
   ○ 今日の感激は、一生忘れないでしょう。
                            ●07.4.16 

 

広島県9条の会ネットワークを結成
  

 広島県内の「九条の会」と憲法を守る運動をしてきた団体が4月14日、「広島県9条の会ネットワーク」を結成し、アピールを発表した。  

 これまで県内の「九条の会」相互に協力し、昨年11月3日の「ピースフェスタ」などを開いてきた。今回結成されたネットワークは、「ピースフェスタ」終了後に構想され、14日に開かれた会議で確認された。  

 ネットワークは今後、憲法や九条に関する情報の交換を行うとともに、それぞれの「九条の会」が開く講演会や行動などで協力しあうことを確認した。  

  事務局は、石口俊一法律事務所に置く。 

                                                                                 ●07.4.16 

 
「手続法案」の憲法原理に則った慎重な審議を求める  

水島教授ら法学研究者111人が緊急声明
  

 早稲田大学の水島朝穂教授ら全国の法学研究者111人が4月11日、国会で審議中の憲法改正手続法案について「緊急声明」を発表した。  

 「声明」は「法学を専門に研究する者として、現在の法案には看過できない重大な問題点があり、これらの解消なしに同法が成立することは、大きな禍根を今後に残すものと考える」とし、「国の最高法規である憲法の改正につき、主権者の国民による直接投票によってそれを決するという重要な手続を定めるこの法律が、憲法の諸原理に則ったものにふさわしいものとなるよう慎重な審議を国会に要請するとともに、広く国民に対し討議を呼びかける」としている。  

 さらに、「声明」は法律案の基本的な問題点として、最低投票率制度の欠如 、公務員等、教 育者の国民投票運動の制限、 発議から投票までの期間の短さ をあげ、自民・公明案、民主案ともに、国民による自由で民主的な意思の表明を保障する憲法改正手続の制度と言うことができないと述べている。  

  「声明」全文と賛同者はこちら 

                                                                                 ●07.4.12 


 

11・3「ピースフェスタ」の映像がWEBに
  

 昨年11月3日、広島・グリーンアリーナで開いた「9条ピースフェスタ in ヒロシマ」の映像(動画)をネット上で見ることができるようになった。
  

 動画は「映像ドキュメント研究会」(東京)のホームページの「九条の会を記録する会」のページにある。当面、広島マスコミ九条の会が撮影した池田香代子さんの講演の一部が「放映」されており、「映像ドキュメント研究会」は「今後、全国各地の運動の映像を増やしていきたい」と話している。  

 「映像ドキュメント研究会」のホームページはこちら 

                                                                                     ●07.4.5
  

欠陥法案は絶対廃案に                                                   メディア・法曹関係の4団体が「意見書」発表
  

 日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)、 日本ジャーナリスト会議(JCJ)、 マスコミ関連九条の会連絡会、自由法曹団の4団体が4月2日、メディアに携わる立場、法律家の立場から改憲手続法案についての「意見書」を発表、政府、各政党、マスコミ各社に送付した。  

 意見書は、「私たちはこれまで、シンポジウムを開催するなど、法案の有する問題点を分析してきた。その上で法案の緊急性、重大性に鑑み、多くの問題点を残したままの欠陥法案を絶対に廃案にすることを求め、意見を表明する」としている。  

   「意見書」全文はこちら 

                                                                                   ●07.4.5
  

「改憲国民投票法案情報センター」設置  

 渡辺治代表、「自らの意思形成」訴える
  

 国会に提出した国民投票法案にはなお多くの問題点があるにもかかわらず、与党はいっせい地方選挙の前半戦の終わる4月8日を待って、衆院を通過させ、参院審議に持ち込もうとしている。  

 こうしたなか、緊急性を求められている国会情勢を知り、運動を発展させるため、「改憲国民投票法案情報センター」が設置された。一橋大学大学院の渡辺治さんが代表を務める。「センター」は必要な情報を生の形で提供し、問題点の理解、国会審議、各紙の社説など、情報をホームページで提供している。  

 渡辺さんは「法案は市民を運動から排除し、マスコミを使って一方的に憲法改正の宣伝をまき散らすことによって、市民の目、耳、口を塞ぐ、党利党略的な改憲手続き法案といわねばなりません。この法案の通過は何としても阻みたいと私は思っています。改憲国民投票法案に関心を持つ全ての皆さんが、ぜひ積極的にセンターの情報を活用して、自らの意思を形成し、声をあげられることを訴えます」としている。  

  ★ホームページはこちら → 改憲国民投票法案情報センター 

                                                                                   ●07.3.30
  

放送規制色強まる(毎日新聞)  

国民投票法与党修正案
  

  憲法の改正手続きを定める国民投票法の自民、公明両党による与党案が27日、衆院憲法調査特別委員会の中山太郎委員長に提出された。特別委員会は29日委員会を開き、趣旨説明を行った。  

 与党案について毎日新聞は「放送法の自主規制規定に放送局が留意する条文を盛り込む案が浮上。当初の与党案よりもメディア規制色が濃くなっている。法規制でなく自主規制で対応すべきだと主張するメディア与党修正案との隔たりはなお大きい」と伝えている。 

                                                                                  ●07.3.30 

 
投票法案に幻想は持てない                                           福山南九条の会で平田弁護士
  

 福山南九条の会は3月25日、福山南公民館で「国民投票法案」についての緊急学習会を開き、45人が参加した。  

 平田かおり弁護士が講師を務め、「改憲派は『必ず勝つ』ための投票法案をめざしている。国民投票をやってがんばればいいという人もいるが、状況に幻想は持てない」と、投票法案に対する抗議の行動を呼びかけた。 

                                                                                      ●07.3.30 

 

県内諸団体が憲法講演会・学習会を開催

  

3月25日(日) 九条の会・みはら 学習会 (講師・石口俊一弁護士)  

         福山南九条の会  学習会 (講師・服部融憲弁護士)  

4月13日(金) 広島県労働者学習協議会 講演会  

         「戦後史の中の憲法」 (講師・中村政則氏)  

4月14日(土) 損保九条の会ヒロシマなど5つの九条の会主催 講演会  

        「財界人の直言 平和憲法は日本の座標軸」(講師・品川正治氏)

4月15日(日) 九条の会広島県北 学習会 (講師・石口俊一弁護士)  

4月21日(土) 東城九条の会 1周年記念集会 

                           (講師・広島県労学協 二見伸吾氏)  

5月3日(木・祝) 第九条の会ヒロシマ  憲法リレートーク 

          2007憲法集会  講演(講師・二宮厚美氏)  

          憲法ミュージカル「妖怪列島ニッポン! 美しい日本て何?」

5月12日(土) 九条の会はつかいち 講演会 (講師・川端純四郎氏)  

         呉市退職教職員協議会九条の会 講演会

                                                                    (講師・石口俊一弁護士)  

6月17日(日)  女性九条の会ひろしま 1周年記念講演会 

                                                                    (講師・松元ヒロ氏)  

7月15日(日)  ひろしま医療人九条の会・講演会 (講師・香山リカ氏) 

                                                                                  ●07.3.24
 

<主催者の皆様にお願い>    

日時、場所、講演者、同プロフィール、演題など詳細をお知らせ下さい。随時このホームページに掲載させていただきます。  

                

国民投票法案の「カラクリ」  

憲法がカネで変えられていいの?  

MIC・JCJ・自由法曹団・マスコミ九条の会連絡会が集会
  

  3月10日、東京都内でMIC (日本マスコミ情報労組会議)・JCJ・自由法曹団・マスコミ関連九条の会連絡会の4者共催による「国民投票法案のカラクリ~憲法がカネで変えられていいの?」という集会が開かれ、240人の参加で会場は超満員だった。  

 坂本修弁護士の「国民投票法案をめぐる国会議論の報告」につづいてパネル討論会が行われた。 パネラーは、渡辺治一橋大学教授、桂敬一JCJ会員、岩崎貞明放送レポート編集長の3人。渡辺さんは、「与党と民主の議員数は衆議院が97%、参議院96%に達している。この圧倒的多数による改憲発議が国民投票で否決されることを恐れて、改憲案を絶対に通せる手続き法をつくろうとしている」と指摘。桂さんは、広告料の大盤振る舞いを受けるメディアの現状を見ると、メディアの公正な役割が期待出来ない」と警告。岩崎さんは「法律で放送内容を規制させてはならない。放送界が自主的に公平なルールをつくるよう求める運動が必要だ」との提起を行った。  

 集会では、自由法曹団からイタリア調査団の報告が行われた。イタリアでは、有料政治広告は、全国ネットにおいては禁止されていること、「無料広告の原則」が確立されていることなどが報告がされた。また、イタリアでは、700以上ある地方放送局については有料意見広告が認められているが、有料放送と同じ時間だけ無料広告をするという条件が付されているという。  

 集会の討論を通じて、法規制を許さないためにも、メディアが自主ルールをつくるべきだと言う意見と、政治的公正を堅持させるためにも、放送での意見広告はイコールタイムのルールが確立出来ないのであれば禁止すべきだという意見が出され、こうした問題を解決しないままでの改憲手続き法の制定強行には反対という点で参加者の合意がつくられた。                                  (民放九条の会「会報」32号より) 

                                                                                  ●07.3.24 

 

「戦争をしない国 日本」を全編試写  

ゲストに片桐直樹監督  

民放九条の会 第3回「私と憲法九条を語る集い」
  

 民放九条の会の「私と憲法九条を語る集い」(第3回)が3月9日、民放労連関東地連会議室で開かれた。この日の参加者は14名。今回は、映画監督の片桐直樹さんをゲストに迎え、はじめに映画「戦争をしない国 日本」の試写がおこなわれた。憲法を真っ正面から映像で取り上げた映画ははじめてという作品で、シリーズ「憲法とともに歩む」の3部作の第一作目。映画上映のあと、片桐監督から「戦争をしない国 日本」の製作意図、上映会の反応、第2作、第3作の構想などが語られた。  

<片桐監督の講演要旨>  

 「憲法」に真っ正面から向き合った映画がないので一念発起して制作した。私も、映画人九条の会のメンバーで活動している。私は今73歳。軍国少年として育ったが、1945年に突如180度転換して、「はい、これからは民主主義だ」と言われた。それ以来、大人はあまり信用できないなと思った。戦争を通じて、ものを疑ってかかる世代である。憲法について真剣に考えるようになったのは最近の話である。
  憲法シリーズを考え、戦後50年に制作にかかったが実現しなかった。戦後60年になって今回チャレンジした。  

 ユンカーマン監督によって、インタービユー主体の「日本国憲法」が製作された。九条の会が出来てたくさんの憲法映画が出来ている。70年代までは総評の支援があって、安保闘争の記録など多様な記録映画が製作された。この60年間で憲法をめぐりどう闘って来たのかを議論してきた。映像で憲法をめぐる闘いを追っかけてみようということになり、平和主義の基本として憲法九条を位置づけた。70年代には総評が記録映画を作成して地方に配信していたこともある。地方にはその映像が保存されていた。5~6年前までは放送局の映像が使えたが、それ以降は著作権問題が出てきて使えなくなった。製作に当たって憲法研究所の伊藤真さんなど多くの人が協力してくれた。製作協力委員会を立ち上げ資金づくりをお願いした。今回の上映方法では、「貸し出し」(1回5万円)という方法で広めることにしている。現在100ヶ所くらい回っている。  

 若い人に見てほしいがなかなか見てくれないのが残念である。若い人にどうアプローチすればいいのか。頭を悩ましている。  

 講演の後、参加者から「60年間の映像に自己の人生を重ねてみると、この映画は、戦争をしないと誓った私たちの闘いの映像の記録で,60代以上の人にとっては貴重な映像だと思う」との感想、「この映画を拡げるためにも、外国(中国とか韓国とか)で上映して、話題をつくって 日本に逆上映したらどうだろう」などの提案も出された。 (民放九条の会「会報」32号より) 

                           ●07.3.24

  

財界人の直言 「平和憲法こそ日本の座標軸」  

経済同友会終身幹事 品川氏招き講演会
  

 経済同友会の終身幹事であり、財界人の立場から憲法九条を守る発言を続けている品川正治(まさじ)さんを迎えて4月14日、広島市で講演会「財界人の直言 平和憲法こそ日本の座標軸」が開かれることになった。  

 昨年の11月3日に開いた「九条の会」の実行委員会が準備、損保、弁護士、医療人、宗教者、マスコミの各「九条の会」の主催、県内の「九条の会」などが協力団体となる。  

 講演会の概要は次のとおり。  

  ■日時 : 4月14日(土) 13:30~16:00  

  ■会場 : アステールプラザ 中ホール(広島市中区加古町)  

  ■講演 : 品川正治さん (経済同友会 終身幹事)  

  ■映画上映 : 「戦争をしない国 日本」(短縮版 35分)  

  ■参加費 : 一般 999円  学生 500円  (当日受付で精算)  

  ■問い合わせ先 : 広島マスコミ九条の会事務局   

     電話 & FAX  082-243-4203  hiro9@opal.plala.or.jp
                           ●07.3.15
  

ひろしま医療人・九条の会がホームページ開設  

7月、香山リカさん招き講演会
  

 昨年11月3日に結成された「ひろしま医療人・九条の会」が、このほどホームページを開設した。結成アピールのほか、結成総会に届けられた、全国「九条の会・医療者の会」呼びかけ人川越厚先生のメッセージ「第9条、平和を支える支柱、世界に誇る遺産」も紹介されている。  

 「ひろしま医療人・九条の会」は7月15日、精神科医で「九条の会」アピールを支持する医師・医学者の会(全国)の呼びかけ人であり、「九条の会・兵庫県医師の会」世話人である香山リカさんを招き、原爆資料館地階・メモリアルホールで講演会を開くことになっている。  

 「会」では、「医師・歯科医師・医学者、医療機関や介護、福祉施設に勤める方、また、その分野を志して学んでいる方」などに、「結成の呼びかけ」への賛同を要請している。 

  「ひろしま医療人・九条の会」のホームページはこちら 

                           ●07.3.13
  

戦後史のなかの憲法  

歴史学者 中村政則さん講演会

  

 一橋大学名誉教授で歴史学者の中村政則さんを迎え4月13日、広島県労働者学習協議会が講演会を開く。  

 中村さんは1935年生まれ。一橋大学教授を経て現在は神奈川大学特任教授。専攻は日本近現代史。2005年7月には「激動の60年を貫戦史(トランス・ウォー・ヒストリー)で描く」とする岩波新書『戦後史』を刊行している。  

 講演会は4月13日(金)午後6時30分開会、広島市東区光町のロードビル3階で開かれる。参加費1000円。

 問い合わせは、広島県労働者学習協議会 082-231-6170 
                           ●07.3.13 

 

国民投票法案学習会 3月10日(土)開催  

講師に下中奈美弁護士
  

 憲法と平和を守る広島共同センターは3月10日(土)午後1時半から、東区光町の生涯学習センターで改憲手続法案(国民投票法案)の緊急学習会を開く。  

 学習会の講師は弁護士九条の会の下中奈美さん(現在、広島弁護士会副会長)。講演のほか「憲法改悪阻止共同センター」が1月に開いた全国交流会の報告も行い、参加者を含めて今後の運動についての討論を予定している。センターは100人規模の参加をめざしている。 

                            ●07.3.9          
 
特別委員会は開かれず流会  

抗議、要請、激励を強めよう!
  

 3月8日に予定されていた衆議院憲法調査特別委員会は、理事会が休憩状態に入り、委員会は開かれなかった。この結果、政府与党が目ろんでいた15日の公聴会は開かれないことが確実になった。  

 改憲手続法(国民投票法)をめぐる国会情勢が緊迫するなか、憲法改悪に反対する各団体は自民・公明両党や調査特別委員会委員への抗議、要請行動を強め、多数のFAXやメールが議員事務所などに送られた。  

 憲法改悪反対共同センターは、「『憲法改悪・国民投票法反対』一斉送信メールフォーム」をつくり、憲法改悪に道を開く『手続法」に反対の意思を表明しようと呼びかけ、すでに8000通を超えるメールが届けられている。  

  <メールフォーム> http://www.kyodo-center.jp/douhoumail/douhou.htm  

  <主な特別委員の抗議、要請、激励先・FAX番号>  

   委員長 中山 太郎 03-3580-0066  

   自民党 保岡 興治 03-3506-8728  

   公明党 赤松 正雄 03-3508-3412  

   民主党 枝野 幸男 03-3591-2249  

   共産党 笠井   亮 03-3508-3919  

   社民党 辻元 清美 03-3508-3855 

                              ●07.3.9 

 

安佐地区九条の会結成
  

  広島市の安佐南区・安佐北区の住民が3月4日、「安佐南区・安佐北区九条の会」(略称「安佐地区九条の会」)を結成した。  

 安佐南区の祇園公民館で開かれた結成総会には180人が参加、石口俊一弁護士の記念講演(私たち主権者が声を挙げるとき~憲法九条と未来の子どもたちへ)があり、「『憲法九条を守れ』の一点で手を結び、共同の輪を草の根からひろげましょう」と呼び掛ける「結成アピール」を採択した。  

 事務局は広島医療生協内 082-879-6893  

 ※「情報ネットワーク」のページに「安佐地区九条の会」を追加しました。(事務局)

                             ●07.3.7 

 

改憲手続法(国民投票法)案の問題点指摘  

損保九条の会ヒロシマが学習会
  

 改憲手続法(国民投票法)をめぐる情勢が緊迫するなか、2月22日「損保九条の会ヒロシマ」の学習会がグリーンアリーナで開かれた。講師の石口俊一弁護士(弁護士九条の会)は、「戦争をし続けている国・アメリカ」からの要求ですすめられ、武器輸出3原則の解禁を企てる日本の経済界が求める改憲策動であることを指摘、「手続法」をめぐる与党と民主党が提出している法案の問題点をあげ、成立させない運動の緊急性を訴えた。  

  石口さんは「昨年6月提出された与党と民主党が提出した法案の間には距離があったが、双方の協議で修正され、与党内の協議では単独採決も辞さない構えだ」とし、「手続法だからニュートラル」(価値評価がなく中立的)という一般的な印象があり、この闘いを難しくしている側 面もある。しかし、国民への情報提供の不平等性、投票運動の規制、有効投票数の過半数の定義、周知期間の不十分さなど依然として大きな問題点があり、法案成立は許されないと指摘した。  

 情報の不平等性については、広報協議会が議員数に応じて作られること、有料放送が無制限に行われ、改憲を主張する財界の意向に沿った広告により「金で憲法を買う」ことになりかねないこと。また、500万人といわれる公務員や教育者の投票運動への参加が、罰則がないとはいえ禁止されていることは投票運動を規制することになると危険性を指摘した。 

 さらに、憲法96条の「国民の過半数」をどう規定するかについては、二つの案がともに有効投票数の「2分の1超」としており、「最低投票率」は規定されず、白票や棄権票を分母に入れていない。最悪の場合、有権者の2割程度の賛成で「過半数」となる可能性を問題点としてあげた。  

 損保九条の会ヒロシマでは、1人10筆以上を目標に「国民投票法案の徹底審議、廃案を求める要請署名」や国会の憲法調査特別委員への抗議・要請に取り組むことにしている。 

                           ●07.2.23 

 

春到来! 県内各地の九条の会 動き始める
  

 異常気象で「早まった春」を迎え、国会情勢が緊迫を告げるなか、広島県内の九条の会をはじめとする憲法を、九条を守れの運動が本格的に始まっている。  

 4月14日には経済同友会終身幹事の品川正治さんを迎えて講演会が開催されるほか、既報の佐伯区、県北高退教九条の会を含め講演会、学習会を予定している。  

 ◆損保九条の会ヒロシマ  2月22日(木) 18:00 グリーンアリーナ  

                        石口俊一弁護士講演  

 ◆第九条の会ヒロシマ    3月3日(土)       シール投票  

 ◆安佐九条の会      3月4日(日) 13:00  結成総会  

                        祇園公民館                                                          

                         石口俊一弁護士講演  

 ◆女性9条の会・ひろしま 3月9日(金) 12:00  街頭宣伝                                                           

                    広島本通・パルコ前(~13:00)  

 ◆憲法と平和を守る広島共同センター  

              3月10日(土) 13:30  緊急学習会

                     生涯学習センター                                                                      

                         下中奈美弁護士講演  

 ◆第九条の会ヒロシマ 3月21日(水) 13:30  総会 広島YWCA      

 ◆九条の会・みはら     3月25日(日)     石口俊一弁護士講演  

 ◆損保九条の会ヒロシマほか5団体共催  

   広島県9条の会ネットワーク(仮) 協力  

       4月14日(土) 13:30  アステールプラザ中ホール 

                        品川正治さん講演   

 ◆東城九条の会       4月21日(土)  二見伸吾さん講演  

 ◆2007憲法集会実行委員会  5月3日(木・祝) 「マイライフマイ憲法」  

 ◆九条の会・はつかいち  5月12日(土) 13:00 はつかいち交流プラザ                                                               

                  川端純四郎さん講演                                                                            

                    ※川端さんは元東北学院大学助教授  

 <主催者の皆様にお願い>  

  日時、場所、講演者、同プロフィール、演題など詳細をお知らせ下さい。随時このホームページに掲載させていただきます。 

                            ●07.2.22
  

大分マスコミ九条の会 街頭宣伝開始へ
  

 昨年5月に結成された大分マスコミ九条の会が、街頭宣伝などの準備を始めた。  

 東京、広島、岡山、関西、鹿児島など全国各地域でマスコミ九条の会が結成され、さまざまな取り組みを行っているが、大分放送、テレビ大分、大分合同新聞などの現役、OBら約30人でつくる大分マスコミ九条の会はこのほど、ノボリやビラを作成し、国民投票法案に反対する街頭での宣伝をすることを決めた。  

 大分では昨年11月県内の九条の会など45団体が県民集会を開催、今年秋にも2000人規模の集会を開くことにしている。  

 大分マスコミ九条の会事務局の三家本稔さんは「広島のマスコミ九条の会などと連携し、九州各地にもマスコミの運動を広げていきたい」と話している。 

                            ●07.2.22
  

生協ひろしま 「平和憲法・9条を考える会」結成
  

 2月3日(土)広島ロードビルで「生協ひろしま平和憲法・9条を考える会」の結成総会が開催され、組合員、役職員、労組員など101名が参加した。  

 はじめに「考える会」の土井代表(生協ひろしま副理事長)が「日本国憲法は1947年の施行後60年、先の大戦で悲惨な状況となった日本が復興するのに大きな役割を果たしてきた。生協は戦争中に事業休止や解散させられ活動ができなくなった。戦後、生協は再び同じ歴史を繰り返さぬようにと、1951年の日生協の創立宣言で“平和とよりよき生活ために”のスローガンを決めた。今、憲法、そして9条が変えられようとしており、九条の会のとりくみや全国の生協組合員ネットワークなどもつくられ取り組みが進んでいる。生協ひろしまで昨年秋から16名が呼びかけ人となって準備をすすめてきた。今こそ、私たち一人一人が憲法について学び、意思表示することが大切」とあいさつした。  

 このあと、生協ひろしまの顧問弁護士であり「広島弁護士九条の会」事務局長の田上(たのうえ)剛弁護士が記念講演。「今、政治家には憲法は都合が悪いので変えたい。憲法は国家権力を縛るもの。憲法9条は戦後日本が再び戦争しないというアジアの国々への約束である。もし憲法が改悪されれば個人の尊重に大きく影響し、監視社会になる恐れもある。憲法の条文は抽象的だが具体的に生活に生かす想像力を働かせなければいけない。国民の共感を広げるために、井戸端会議で、憲法はこういうところで生きていると自分の言葉で話そう」と話した。                                  (「生協ひろしま」ホームページより) 

                            ●07.2.19
  

 三次で核武装論を考える憲法学習会 
  

 「九条の会」アピールに賛同する県北高校退職教職員の会(県北高退教九条の会)では、北朝鮮が核実験に踏み切ったという事態を背景に「日本も核保有の可能性を議論して何が悪い」と主張する政治指導者が登場してきた現実を重視、次のような憲法学習会を予定、広く参加を呼びかけている。  

 ◆日 時 : 3月6日(火) 14:00~16:00  

 ◆場 所 : 三次市生涯学習センター  

 ◆内 容 :「日本の核武装論」  

  ◆テキスト :『世界』2007年1月号掲載の、次の論文  

          「日本は、望んでも核武装できない」   

                 吉田康彦(大阪経済法科大学教授)  

          「軽率に『核保有』を議論してはいけない理由」  

                 寺島実郎(日本総合研究所会長) 

                           ●07.2.19 

 

「軍隊をすてた国」コスタリカを上映  

佐伯区九条の会、結成2周年のつどい
  

 広島市の「佐伯区九条の会」が3月17日、結成2周年のつどいを開く。つどいでは中米コスタリカ共和国を描いた映画「軍隊をすてた国」の上映、修道大学教授、新谷一幸さんの講演が予定されている。  

 ◆日 時 : 3月17日(土) 14:00~16:00  

 ◆場 所 : 佐伯区民文化センター 2階A会議室  

 ◆内 容 : 映画上映 「軍隊をすてた国」  

         お話 新谷一幸さん(修道大学教授)  

               「自民党安倍政権の改憲への日程」  

 ●問い合わせ : 082-923-3368(中島) 

                            ●07.2.15 

 

民放九条の会が「『私と憲法九条』を語る集い」

  

 民放九条の会は3月9日、映画監督、片桐直樹さんを迎えて第3回「『私と憲法九条』につい  て語る集い」を開く。片桐監督はドキュメンタリー映画「シリーズ憲法とともに歩む」(3部作)の第1作「戦争をしない国 日本」を製作、現在全国で上映されている。  

 民放九条の会の「集い」は昨年9月に第1回を開き、ジャーナリストの原寿雄さんが講演、第2回は水島朝穂さんらが出演したドキュメンタリー番組「NONFIXシリーズ:日本国憲法?国民的憲法合宿」を制作したフジテレビの長嶋甲兵プロデューサーをゲストに招いて開かれた。 

                            ●07.2.15
  

NHK 「焼け跡から生まれた憲法草案」を見る
  

 「広島マスコミ九条の会」は毎週火曜日の午後2時から、事務所で「九条(火曜)カフェ」を開いています。2月13日には6人が参加、2月10日、NHK教育テレビで放送された「ETV特集:焼け跡から生まれた憲法草案」のビデオ(DVD)を見ました。  

 番組は、敗戦の年、1945年(昭和20年)秋に結成された民間団体「憲法研究会」の鈴木安蔵(憲法学者)らの活動を軸に、現在の憲法が制定された過程を丁寧に跡付けています。  

 「カフェ」参加者からは「憲法改悪の口実として『アメリカによる押し付け憲法』論が流され、安倍首相も『私たちの憲法をつくる』などと言っているが、制定の過程で自由民権運動以来の先人の知識や見識が生かされた憲法だということがよく分かった」「NHKも色々問題はあるが、これはいい番組だ」などの感想がありました。 

                           ●07.2.15 

 
今年も5月3日 「憲法ミュージカル」  

二宮厚美さん(神戸大)が講演
  

 毎年5月3日の憲法記念日に開かれている「マイライフマイ憲法」が今年も午後1時30分から広島市中区の県民文化センターで開かれる。集会は県内の弁護士や市民らでつくる実行委員会(委員長・田村和之龍谷大学教授)が主催する。  

 今年はミュージカル「妖怪列島ニッポン-美しい国って何?」と、二宮厚美神戸大学教授の講演がある。
  

 憲法ミュージカルは1994年から毎年上演されており、今回が14作目。脚本担当の廣島敦隆弁護士は「改憲派を妖怪アッシー組、これに対抗するピースレンジャーセブンが愛国心や労働契約法、生活保護などをめぐって論争する。オリジナルの歌とダンスで楽しんでもらう」と意気込んでいる。 

                             ●07.2.10                     
 
専売広島バレー元監督らも呼びかけ人に  

安佐九条の会 3月4日結成

  

  広島市の安佐南区、安佐北区の市民が新たに「九条の会」を結成する。  

 安佐地区には年金者組合や高陽地域などに「九条の会」が結成されているが、全域をカバーする会がつくられることになり、文学博士で源氏物語研究者の小山敦子さんや元専売広島のバレー部監督寺尾正三さんらのほか自治会会長、元大田川漁協組合長、大学教員、弁護士など多彩な顔ぶれの28人が呼びかけ人となっている。  

 会の名称は「安佐南区・安佐北区9条の会」で、略称は「安佐9条の会」。結成総会は3月4日(日)午後1時から安佐南区の祇園公民館で開かれ、石口俊一弁護士が「私たち主権者が声を挙げるとき~憲法九条と未来の子どもたちへ・・」と題して記念講演する。  

 事務局は広島医療生協(安佐南区中須) 電話082-879-6893  

 「安佐九条の会」の呼びかけ人は次の方々です。(敬称略)  

青木 克明(広島共立病院長・広島保険医協会理事)石川 幸枝(高陽なかよし保育園園長)牛尾 清彦(広島市安佐南区生活と健康を守る会事務局長) 小笠原正景(弁護士)大藤 信義(被爆者・元会社員) 尾野 展昭(広島医療生協理事長・元修道大学助教授)加川  勲(年金者組合安佐南区書記長) 小山 敦子(東京大文学博士・源氏物語研究者)切明千枝子(被爆者・広島火幻忌の会会員) 権藤 郁男(第一祇園ヶ丘自治会長)坂田 允代(画家・元広島保育園園長) 坂本 裕(広島医療生協専務理事)篠原 一郎(農業ジャーナリスト) 田頭 伸子(大学教員)寺尾 正三(元専売広島バレー部監督) 土井 作治(前岡山商科大学教授) 土井 律紀(生協ひろしま副理事長)林 辰也(前YMCA総主事) 丸屋 博(詩人<御庄博美>・広島共立病院名誉院長)丸山 弘子(元小学校教諭) 水野 澄雄(ひょうたん屋店主) 溝手 康史(弁護士)宗藤 尚三(日本基督教団牧師) 村田  眞(元中学校教諭・前Aシティ老人会会長)屋敷 一字(元広島市会議員) 山田 延廣(弁護士・前広島弁護士会長)山手  巧(元広島市遺族会役員)渡  康麿(元太田川漁協組合長) 

                             ●07.2.15

 

全国の「九条の会」  6000を超える

  

 呼びかけからおよそ2年半、「九条の会」は全国で着実に広がり続けている。「九条の会」事務局は2月1日記者会見を行い、全国で6020を数える九条の会が結成されたことを発表した。昨年1月が4000余りであり、この1年で約2000の「会」がつくられたことになる。  

 事務局はまた、3月に静岡と京都で「憲法セミナー」を開くこと、11月には昨年に続き2回目の全国交流集会を東京で開くことを発表した。 

                            ●07.2.10
  

「10代が作る平和新聞 ひろしま国」  

創刊号で世界に広がる「ねがい」を取り上げる
  

 中国新聞の1月29日付に「10代がつくる平和新聞 ひろしま国」が掲載されました。これは公募で選ばれた小学5年から高校2年まで10代のジュニアライター(こども記者)17人と中国新聞記者3人が、国境のない理想の平和国家「ひろしま国」を舞台に、希望のもてる世界への道筋を考えようという企画です。
  

 創刊号の「『ねがい』 ぼくらの国歌はエンドレス」では、「ひろしま国」にはどんな国歌がふさわしいだろうと、広島市内の中学校の平和学習から生まれた曲「ねがい」が取り上げられています。「ねがい」ははじめ4番まででしたが、世界各地にどんどん広がり、今では622番まで作られています。現在も広がり続けていることでしょう。「九条の会」歌にもぴったりではないでしょうか。「平和新聞 ひろしま国」の次号は2月12日に発行されます。  

 「ねがい」の4番までの歌詞は次の通りです。  

(1番) もしもこの頭上に 落とされたものが ミサイルではなく 本やノートであったなら 無知や偏見から 解き放たれて きみは戦うことを やめるだろう  

(2番) もしもこの地上に 響きあうものが 爆音ではなく 歌の調べであったなら    恐怖や憎しみに 囚われないで 人は自由の歌を うたうだろう  

 (3番)もしもこの足下に 植えられたものが 地雷ではなく 小麦の種であったなら 飢えや争いに 苦しまないで 共に分かち合って 暮らすだろう  

(4番) もしもひとつだけ ねがい 叶うならば 戦争捨てて 世界に愛と平和を    このねがい叶うまで 人類(わたしたちは)は 歩みつづけることを やめないだろう 

「ひろしま国」のホームページはこちら (歌を聴くことが出来ます)   (Y) 

                                                                                ●07.2.10 
  

三次で映画「戦争をしない国」上映会  

県北高退教・県北九条の会が主催
  

 「九条の会・広島県北」と「県北高等学校教職員九条の会」の主催で2月11日、映画「戦争をしない国」の上映会が開催される。  

 ■日時 : 2月11日(日)午後3時から  

 ■場所 : 三次市福祉保健センター 4階  

        三次市十日市東3丁目14番地1  0824-62-6357  

 ■協力券 : 1000円 高校生以下無料  

 ●連絡先 : 0824-63-5939  0824-63-7702  

  「戦争をしない国 日本」 専用ホームページはこちら 

                                                                                     ●07.1.29 

 
「意見広告」 は放送メディアの自主的ルールづくりが焦点  

国民投票法とメディアを考える公開討論会
  

 上智大学の田島泰彦教授らがつくる実行委員会による公開討論会が1月21日、東京・カタログハウス・セミナーホールで開かれれた。冒頭で主催者の一人、田島教授が急病で出席できなくなったことが報告された。公開討論会は、「広告」「報道・編集」の2部に分けて行われた。  

 パネラーは第1部が、斎藤駿さん(カタログハウス社長)、河野俊史さん(毎日新聞)、北村肇さん(「週刊金曜日」編集長)、住友達也さん(元吉野川住民投票の会代表世話人)、碓氷和哉さん(民放労連委員長)、坂井克行さん(毎日放送ラジオプロデューサー)の6人で、コーディネーターの今井一さん(ジャーナリスト・国民投票・住民投票情報室事務局長)が進行役を務めた。第2部では斎藤さんに代わって山口栄一さん(フリーランスのディレクター)が登壇した。  

 第1部では、パネラーの6人のうち4人が、言論規制を封じるためにも、テレビに自主ルールを作らせるべきという見解で、あとの2人は、テレビには公平な自主規制は作れないから、国民投票のテレビ意見広告は全面禁止にすべきであるとの見解が表明され、この2つの見解をベースに参加者を含めて討論が行われた。6人の発言骨子は次のとおり。  

坂井さん : 自主規制で行くべきだ。CMにそんなに洗脳力はないと考えている。  

碓氷さん : 法規制はなじまない。自主規制で行くべきだと考える。  

河野さん : 自由闊達な憲法論議を保障することと、公正な投票の保障が求められる。極端な資金力の差によって広告が一方的なものになることを放置できない。業界が自主ルールを作るべきだ。  

北村さん : 基本的には自主規制で行くべきだ。言論に政治権力が介入することは許されない。一方で必要以上にメディアが権力寄りに行動することについても放置できない。自主規制だけにまかせておいていいのかという懸念はある。メディアが勉強す       る機会である。それを監視するNGO等の組織が必要だ。  

住友さん : メディア側の人は見事に自主規制派だ。日本国憲法改正という重大な事態に際して、メディアだけの自主規制では対応出来ないと考える。これは総量規制でやるべきで、そのルールが出来ないのであれば全面禁止で行くべきだ。  

斎藤さん : 5段広告のスペースで自分の意見広告を作ってみた。テレビの意見広告のスペー スはどうなるのだろう。うちの通販のCMを出したが、いくら出せたか発表しようとしたが営業に止められた。新聞の自主規制は可能であるがテレビは不可能だ。テレビには基準が作れない。  

 会場からの発言を含めて討論では、メディアが自主ルールを作れるのであればいいが、それが作れないのであれば、テレビでの意見広告は全面禁止にすべきだという意見が多かった。主催者側では、自主ルールづくりの働きかけ運動をすすめて世に問いたいという意向が示され、参加希望者を募った。また、主催者側からパネル討論の模様を録画したので、編集して購入希望者に有料で提供したいとのお知らせが行われた。  

 与党が揃って5月3日までの法案成立を公言している状況の下で、放送メディアが自主的ルールなどを作れるのかどうかが鋭く問われる討論会となった。                                      (民放九条の会ニュースより) 

                                                                                 ●07.1.28
  

 「九条の会を記録する会」が映像配信開始

  

 元テレビ局員らがつくる「映像ドキュメント研究会」が「九条の会を記録する会」を立ち上げ、全国の九条の会の活動を記録、動画で配信する活動を始めました。2006年6月10日に行われた「九条の会」全国交流集会の模様や、医療人九条の会、スポーツ9条の会の「靖国神社遊就館見学ドキュメント」などが映像で配信されています。  

 「九条の会を記録する会」は元テレビ局のディレクター、カメラマン、記者、技術者、編集者、学生、普通の人などからなるボランティア集団「映像ドキュメント研究会」の活動の一環としてスタートしたもので、「日々増えつつある九条の会を相互にネットワークし、この流れをさらに加速する」「それぞれの九条の会の活動や主張を記録し、『九条の会』のオフィシャル・サイトと連動して、日本国内のみならず世界に広がってインターネット配信していく」(会のサイトより)ことを目指しています。  

 「記録する会」は、呼びかけ人の講演記録・配信のほか、全国の「九条の会」の活動の列島縦断的な記録、世界の紛争地の人びとの「九条」についてのコメント記録、英語版を作成し「九条」を世界に向かってアピールすることなどの活動を展開するとしています。 

                                                                                   ●07.1.9

■■■■リンク■■■■

ヒロシマ総がかり行動

 実行委員会

日本ジャーナリスト会議

第九条の会ヒロシマ

マスコミ九条の会

九条の会

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 県北九条の会により三次市の国道沿いに設置された大看板     

(2012.3.11)